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【目印を見つけるノート】291. ハッピーバースディ、ジャニス!!
きょうも寒いですね🐧
きょうは音楽です。
ジャニスです。
⚫モンタレー・ポップ・フェスティバル
私が中学の時に読んだ本から引用します。曲も一緒に引用します。
ー・ー・ー・ー
1967年6月の「モンタレー・ポップ・フェスティバル」はヒッピー文化発生の地のフェスティバルにふさわしく、サンフランシスコをベースとする有力グループがいくつも出演したが、中でも圧倒的な人気を獲得したのは、ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーという男性4人、女性ヴォーカル1人のグループだった。
Big Brother & Holding Company『Down On Me』
激しいロック・ナンバーを数曲演奏した後、そのヴォーカリストは古いゴスペル・ナンバーを無伴奏で歌い出した。甘い歌声だった。それまで大ノリで騒いでいた観客は、身じろぎもせずに彼女の歌に聴き入った。
『青春音楽グラフィティ』(集英社文庫)より引用
ー・ー・ー・ー
これを読んですぐ、お年玉でレコードを買いに行きましたね❤️
モンタレー・ポップ・フェスティバルについてはちょっと説明します。
1967年6月16日~18日、カリフォルニア・モンタレーで開かれた音楽フェスです。この頃のサンフランシスコにはアメリカの若者がたくさん集まっていました。このフェスも20万人動員したといわれています。
出演者も豪華です。
日ごとの出演者を一部のみ挙げます(メジャーなところを)。
♪6月16日(金)
・エリック・バードン&ジ・アニマルズ
・サイモン&ガーファンクル
♪6月17日(土)
・ビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー
・アル・クーパー
・ザ・バターフィールド・ブルース・バンド
・スティーヴ・ミラー・ブルース・バンド
・バーズ
・ジェファーソン・エアプレイン
・ブッカー・T&ザ・MG's
・オーティス・レディング
♪6月18日(日)
・バッファロー・スプリングフィールド
・ザ・フー
・グレイトフル・デッド
・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス
・ママス&パパス
・スコット・マッケンジー
(Wikipediaのリストより抜粋)
今の音楽フェスのさきがけですね。
引用した文中で「古いゴスペル・ナンバー」となっているのは『Ball And Chain』という曲の合間の独唱部分でしょう。
ということで、今日はその歌い手、ジャニス・ジョプリンのことを書きます。
今日は彼女の誕生日ですので(時差は計算に含みません)。
彼女はテキサス州ポート・アーサーの出身。いわゆる南部の保守的な場所で成長しました。ティーンエイジャーの彼女のアイドルはレッドベリーやオデッタなどカントリーブルースのアーティストでした。伝記本かな……17歳頃のギターを持っている写真を見たことがあります。
この歌は後年歌った、テキサスでも都会のフォートワースが出てくる曲ですが、つくづく合わなかったんだろうなと。
Janis Joplin『Ego Rock』
そのようなことで地元の大学を辞めて、ヒッピーの聖地サンフランシスコに行ったジャニスは弾き語りで歌っていました。そのうちにビッグ・ブラザーが結成されるにあたって、ヴォーカルとして加入することになりました。そして最初のアルバムをレコーディングしています。
モンタレーはその翌年のことでした。
これで彼女とバンドはメジャー契約が決まり、『Cheap Thrills』というアルバムが1968年にリリースされました。
Big Brother & Holding Company『I Need A Man To Love』
ビッグ・ブラザーとジャニスはまもなく袂を分かちます。ジャニスの価値ばかりが上がってしまったから。彼女は新たにコズミックブルースバンドを編成して、アルバムを制作し、1969年にリリースします。
『Got Dem Ol' Kozmic Blues Again Mama! 』ですね。
このアルバムはブルースといいつつ、ソウルが濃い目で、ジャニスの声もいい🎵個人的には、このアルバムが好きです。
『Little Girl Blue』
『Maybe』
ただ、このバンドも翌年までしか続きませんでした。ジャニスだけに限ったことではないのですが、ドラッグや酒に耽溺する度合が高くなったことも影響していたかもしれません。その根っこには急激にスターになったことによる、「ひどい孤独」がありました。
テレビに出たり、ライブをしている時にはそんな風には見えませんでしたが、その頃にこのような歌を歌っていました。
♪
どこへ行っても
みんな私とちょっとだけ
過ごしたがる
いいわよ、オーケー、
明日は自由になれるから
単なる一夜のライブなのよ
わからないの?
明日はまた次へ行くけど、
つかまえてみたら?
手を取って、
またゲームをしましょう
(『One Night Stand』より引用、意訳さわ)
この歌は、彼女らしいなって私は思います。
『One Night Stand』
彼女はフル・ティルト・ブギーというバンドで再びレコーディングに取りかかります。1970年のこと。そのレコーディングがもう少しで終わるという10月4日に彼女はロサンゼルスのホテルで亡くなっているのを発見されます。今度のバンドは彼女も満足していて、婚約者もいて、充実しているかと思われた時のことでした。
曲をかぶせられなかった歌(最後のレコーディング)はアカペラのまま、歌が入れられなかった曲はインストゥルメンタルでリリースされました。それが彼女のラストアルバム、『Pearl』です。
そのアルバムのラストに置かれた曲を。
ドラマティックです。
『Get It While You Can』
ベット・ミドラーが彼女をモデルにした映画『ローズ』で主演をしたり、日本では金子マリさんやSuperflyの越智志帆さん、Glim Spankyの松尾レミさんなど多くのヴォーカリストが彼女の歌を歌っていますね。
金子マリさんのジャニス・メドレーを。誰とはいいませんが、メンツすごいなあ。すごいなあ。
さて、今日はジャニス祭りでした。
実は、私はジャニスの原点のようなこの歌が大好きなので、ラストはこの曲で。
『Me and Bobbie Mcgee』
ギター1本の頃の彼女を見てみたかったな。
何度も書きますが、
今日はジャニスの誕生日です。
Happy Birthday JANIS🎂
それではまた、ごひいきに。
尾方佐羽