暗黒報道⑲ 第二章「報道弾圧」
■相棒橋詰の悲劇
民警団精鋭部隊の存在を、橋詰が、団の先輩である香月から聞いてから3日後の日曜日。地元商店街の秋祭りがあった。民警団練馬の団員たちは手伝いに駆り出されていた。橋詰も朝から参加し、演芸会が開かれる舞台の設定をした。祭りが始まってからは、子供相手の的あてゲームを担当し、列をなす子供たちにボールを渡したり、景品を贈呈したりした。
祭りが終わったのは午後7時だった。舞台の片づけも終え、いつものように、打ち上げが始まった。橋詰は香月の隣に座ったが、香月はぶすっとし