お蔵入りになりかけた学生意見箱への投書
数か月前,学生意見箱に以下のような投書をしたところ,一方的に非公開回答にされてしまい,投書内容が誰も公開しない(できない)ままお蔵入りになるという事態が発生しました。
このたび,noteで公開するぶんには問題ないということが確認できたので,ここに葬っておきます。目から鱗が出るようなことは書いてないので,読まなくて大丈夫です。
以下,投書内容―――――――――――――
昨今,大学内で起こるハラスメントや迷惑行為,犯罪について,学生・教員や世間の関心が高まり,京都大学でも様々な対策が講じられているように思います。ただ1つ気になることがあるので,この場を借りて意見を述べさせていただきます。
京都大学は,ハラスメント等の被害者が大学に相談しやすい仕組みづくりについてはかなり力を入れていると感じます。私が所属している学部でも,4月に学生向けに配られる冊子に全学のカウンセリングルームや学部の相談室の案内が載っていますし,定期的に送られる学部長あるいは教育委員長名義のメールにも同様の案内が記載されていることがほとんどです。こうした支援の仕組みに救われている学生も多いでしょうし,この点に関しては一定の評価ができます。
しかし,ハラスメント等を未然に防止する,すなわち加害者となりうる人に加害をさせないような対策については不十分であると感じています。これまでに「こういう行為はハラスメントや犯罪にあたるのでやめましょう」とか「こういう行為をするとこのような罰則が適用されます」といったような旨の通知が大学から公式に出されているのをほとんど目にしたことがありません。大学HPの「京都大学におけるハラスメントの防止と対応について」というページには一部それに該当する内容が掲載されていますが,被害相談に関する内容と比べると分量も少なく,具体性にも欠けているように思えます。要するに,大学としてハラスメント等の行為に断固として反対するという姿勢があまり感じられないのです。このように抑止力が弱い現状では,どれだけ被害者が相談してケアを受けても再び同じことが繰り返されてしまうだけで,根本的なハラスメント等の撲滅には繋がらないのではないでしょうか。
入学してから今まで,セクハラ・アカハラ・ストーカー行為などを複数件見聞きしました。自分の周囲だけでこんな状態なのですから,大学全体を見渡せば,指導教員からのアカハラに苦しみながら研究をしている学生や,ストーカー行為に怯えながら通学することを余儀なくされている学生は相当数いるだろうと思われます。そうした被害に遭う学生をこれ以上出すまいという姿勢を大学がもう少し大々的に打ち出しても良いのではないでしょうか。
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