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ウミスズメではなくて、ハリセンボンであるのだろうか
『日本国語大辞典 第2版』第7巻(小学館、2001)、943ページ、「すずみお【雀魚】」は「魚「うみすずめ(海雀)」の異名。」そして、日本書紀からの引用が「雀海に入りて魚と化而為(な)れり。名けて雀魚(ススミヲ)と曰ふ」——そして、『日本国語大辞典 第2版』第2巻(小学館、2001)、434ページ、「うみすずめ【海雀】」、「ウミスズメ科の海鳥」がいて(「一見小形のペンギンのように見える」)、「ハコフグ科の海魚」がいる(ここまでは昨日、書いた)――そして、岩波文庫の『日本書紀(四)』(坂本太郎・家永三郎・井上光貞・大野晋 校注、1995。全5冊)の346ページ(「日本書紀 巻第二十六」から)、〔 〕ルビ、「北海〔きたのうみ〕の浜〔はま〕に、魚〔うを〕死〔し〕にて積〔つ〕めり。厚〔あつ〕さ三尺〔みさか〕許〔ばかり〕。其の大〔おほ〕きさ鮐〔ふく〕の如〔ごと〕くにして、雀〔すずみ〕の啄〔くち〕、針〔はり〕の鱗〔いろこ〕あり。鱗の長〔なが〕さ数寸〔あまたき〕。」347ページの注に「鮐は河豚。」そして346ページ「『雀海〔うみ〕に入〔い〕りて、魚〔うを〕に化而為〔3字ルビ な〕れり。名〔なづ〕けて雀魚〔すずみを〕と曰ふ』といへり」(ここまでは以前、引用しながら書いていた)――そして、石井忠『新編 漂着物事典』(海鳥社、1999)には「ウミスズメ」はないけれど(「ハコフグ」はあった。140~141ページ)、「ハリセンボン」(150~151ページ)があった。「冬の最も厳しい頃になるとハリセンボンの漂着が多い。」ここで石井忠は、日本書紀から引用する。〔 〕ルビ、「北海〔きたのうみ〕の浜に、魚死にて積めり。厚さ三尺許〔1字ルビ ばかり〕。其の大きさは鮐〔ふく〕の如くにして、雀〔すずみ〕の啄〔くち〕、針〔はり〕の鱗〔いろこ〕あり」。スズメの口(くちばし)ではあっても、ウミスズメではなくて、ウロコが針なのでハリセンボンであるのだろうか