小鳥は、雪が

      小鳥が道をやって来た――(エミリー・ディキンソン)

水嶋きょうこ『グラス・ランド』(思潮社、2023)の鳥。数字はページ
「とりたちはいっせいにとびたった
――垂直に」35
フラミンゴが、サメ映画で、遠い緑色の上を、アメーバのようにアメーバとともに
「はしぶとがらす、めぐろ、もんしろちょう、おながあげは、べっこうばち、すみれ、なのはな、いぬがらし、へびいちご、……。」63
金魚がエビがいる、そのようだ画面の青いテレビ。イソギンチャク
「茶碗がぶっぽうそう、ぶっぽうそう、ぶっぽうそう、と回っている。」64
魚と、室内にいるように思えたアシカ。肖像画で描かれるワニと、緑色のゴム(プール)
「青鷺と白鷺が長い首を羽のなかに埋め
数羽 川のほとりに佇んでいる」66
知らない怪獣の写真が、砂の上で、水泳のコツですよ、粘土のように言うだろう犬のようである
「海、旗、鳥、井戸、声、森、バス、地平、歩く、飛ぶ、つかむ……。」74
ラッコがいてキツツキがいる。歌のアニメの、映画のようなテレビ 白鳥
「川面が光る。シラサギがツーッと水面を渡っていく。」84
ピラニアの本に花の写真が多くて、ピラニアの写真が(とても)多くて、それから動物。カンガルー(とかげ)
「         ことりのこえが
         くさはらをおおい
     あたらしいつちのかおりだ
       あたらしいぬくもりだ」97・98
オルガンを見て、窓だと思っているハト。音楽雑誌と楽譜と謎
「白銀の光舞い、ああ、今、ハクセキレイが飛びたった、」129
クラリネットが、逃げない、椅子のようなものだアコーディオンの下に靴。絵は四角い版画
「空からあなたの愛した小鳥たちの声
〈おもむろに羽をひろげ〉
〈かき分けるオールよりもそっと――〉
波打つ言葉の海を渡っていく」137・138
戸棚を見て、それから、このお菓子が、いいものだと数億年(140ページの注記「*〈〉内の詩文は亀井俊介編『対訳ディキンソン詩集』(岩波文庫)より引用」小文の題も)
「天から白い糸
小鳥」138
サンショウウオ。カスミサンショウウオ(霞)

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