サッカー選手のキャリア修正がどれだけ重要か。選手と代理人の関係。
「FOOT×BRAIN」をまとめるシリーズ第4弾。日本人選手の海外移籍の光と影を知る、代理人の田邊伸明氏(ジョブエンターテインメント)をゲストに招いた2020年5月30日放送の回。では、
代理人の給料の相場や現在の移籍市場
代理人の契約料は、選手の年俸の5~10パーセントが相場。ブンデスリーガの日本人選手の数が最大11人いたのに対し、現在は3人になっている。これは、日本時のプレーの質が低下していることや、一度は無くなった違約金の制度が、課題は育成した選手を放出する際に経済的に厳しくなるという問題から再構築されたことなどが理由。
日本人のビッククラブへの移籍は増えた理由
しかし、ビッククラブへの移籍も増えた。ケースごとに理由は異なるが、
一つ目に考えられること、レアルに移籍した久保選手は才能もさることながら、18歳で移籍するときには違約金がなしの契約だったのかもしれないということ。(23歳以下の移籍はお金を払う制度があるため、FC東京はいくらか貰っている。)
もう一つは、ビッククラブが有望若手選手を青田買いし、レンタル移籍、才能が開花すれば呼び戻すという、お金にものを言わせるマーケティングをしているから。
選手の実力が高くなっている事以外ではこの理由が考えられる。ところが、レンタル移籍することが出来る人数が8人までとう制限が、FIFAからかかる可能性がある。お金にものをチームへの制裁を込めて。日本の選手にはマイナスの側面が多い。
制限がかかることも見越してこれからの海外移籍は、セカンドググループ呼ばれる、欧州5大リーグの下の国のリーグで活躍してからステップアップしていくことが主流になる。(リバプールに移籍した南野選手みたいに)
海外での成功するための秘訣
環境へのフィットが最も重要である。島国という国柄、外国人とどう話すかやどう接するかなど、そうした準備が足りていない国民性がある。当たり前じゃないことを当たり前として受け入れることができるか、そうしたメンタリティーが必要。(富安選手はそうしたメンタルがすごい)
選手のキャリア修正、キャリアプランの掲示も代理人の仕事
キャリアを修正することで、目指すべきところにたどり着いたもらうというそんな考え方がある。
例えば、J1チーム所属で常にメンバー外の若手が、出場する機会を得るためにJ2に移籍する。そこで活躍することで、J1の舞台で輝くチャンスをつかむ。メンバー外でくすぶるのではなく、適切にアピールできる場所で、実力をつけることがキャリアの修正。こうした提案や移籍を手掛けるのも代理人の仕事である。
選手のライフプランと契約が一致していないといけない
選手の移籍を手掛けるだけが仕事ではなく、選手の見えていない少し先を見るということも代理人の仕事。選手のライフプランにあった契約にしないといけない。サッカー選手の平均引退年齢は26歳なので、21歳までにどれだけ試合に出場できるか重要である。また、セカンドライフとして、どう資産を扱うかなどの指導もする。
クラブ経営も企業の経営も同じ
現在、各サッカーチームは経済的な理由で移籍に後ろ向きである。こういう時に、市場から求められているのは、即戦力となる中堅クラスの選手である。若手の移籍には厳しい現状だ。これはビジネスの世界でも同じで、新卒より中途をで人を欲しがっている。実際に、新卒の募集を減らしていることが多い。
まとめ
その選手の先を見据えて提案や、移籍など、人生に関わる選択を共にすることが代理人の仕事である。これは、人財を扱う業界でも同じことがいえる。特に中途のリクルーターなどは代理人と同じような仕事だと感じた。キャリアの修正という視点、道が一つではないということを提案し、より活躍できる場所を提供する。それが一番の前進だったりするのだと勉強になった。
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