スケートボードと僕 #03
借りたデッキと、杭ちゃんに教えてもらったオーリー
この2つが最初は全てだった。パークに行くわけでもなく、ただフラットでオーリーの練習を続けて一週間、やっとプッシュしながらオーリーが少し浮いたんだ。
多分近くの野球場前の緑の路面だったと思う。今にして思えば全然浮いてないし、メイクなのかも怪しいんだけど、とにかくその時すっごい嬉しかったのを覚えている。
テールの蹴って、板が浮いて、ノーズを擦る。頭でわかっていても自分の体をイメージ通りに動かすとなるとこんなに難しいことはない。
その反面できたときの喜びと言ったらとてつもないものがある。
20年経ってもそんな感覚が未だに味わえるから辞められないんだと思う。実際は出来なくなることが多くて悔しい気持ちになるんだけど、それでも日々自分との勝負。
そのこの物語は、五輪の競技になったようなスケートボードとは違う話だ。
つづく