笑ってメリー
どっかでさ、頑張りすぎてない?
ねえメリー、僕とバカなこと沢山しようよ。
どっかでさ、こうしなきゃって思ってない?
ねえメリー、僕の手をお取りよ。
どっかでさ、私はこう!って煮詰まってる?
ねえメリー、万華鏡を覗きに行こうよ。
どの輝きも、僕には眩しくて
ああ、メリー。
どんな君も僕には眩しくて。
涙さえも輝いて。
万華鏡の回し方は人それぞれさ。
どの方向からも光を感じれば、輝きは自ずと
視界に溢れ出すと思うんだ。
どっかでさ、無理して疲れてないかい?
ねえメリー、あの野原へ行こう。
菫の花を見つけたのさ。
ねえメリー、もうすぐ春が来るよ。
まだ頬撫でる風は冷たいけれど。
爪の先に掘った土は溶け出した雪が水に変わった匂いがしたんだ。
僅かに大気に日の光の匂いもね。
ねえメリー、目を閉じて。
今を感じて。僕と一緒に。
大きく息を吸って、寝転んで空を見よう。
菫の紫か、君の頬の薔薇色か。
今僕は実に悩ましいんだ。
あのね、メリー。
どんな君も大好きだけど。
僕は君に笑っててほしい。
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