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おかえりなさい。

当たり前にあった風景が、今はこんなに懐かしくて 、あんなに出ていきたかった場所が 今はこんなに安心をくれる場所になるなんて、きっと18歳の私は気づかなかっただろう。

何もなくて、窮屈さを感じていたあの頃。
外の世界にいけば、全て叶うと思っていたあの頃。

思い返せば、出来ないことをずっと誰かのせいにしていた。良い子じゃなくなるのが怖かった。ひとりぼっちになるのが怖かった。


ずっと怖がっていたこと。
もし、良い子じゃなくなったら きっと私は一人になってしまう。捨てられてしまう。私じゃなくてもいいんじゃないかな。私が居なくてもいいんじゃないかな。

そんなドロドロした思いに蓋をして、新しい世界に飛び込んだ18歳の私。


もがいて、もがいて、見直して。
あの時飛び込んだ世界で、18歳の私が握りしめてきたものを必死に離さないようにしていた。



今、私は踏み出すことを迷っている。
きっともう止まらない。
進み始めたら、もう戻れない。


良い子じゃいられなくなる。
きっと。


ずっと遠回りをしていた。
蓋を閉めた感情に気付いていたのに。
あの時の感情に気づかないふりをして強がってここまで来た。

そろそろ受け取ってあげよう。
全部抱きしめてあげよう。


18歳の私が感じていたこと。
それをバネにここまでこれた。
次はそれを受け入れて歩いて行くのもいいんじゃないかな。


そんなこともあったよね。
そう思うこともあるよね。
でも、大丈夫だったよ。
全部大丈夫だよって抱きしめてあげよう。


きっとあの頃のわたしは不安だった。
前だけ必死に向いていた。
何かが変わると信じて。
誰かが変えてくれると信じて。


遠回りしたけど。
その遠回りはきっと必要だったこと。
今回の帰省は、自分へ還るために必要だった。


帰る場所があること。
『おかえり』って言ってくれる人がいること。
応援してくれる人がいること。


受け取っていなかった あの頃の私。
そっと抱きしめてあげよう。


自分を責めていたことも
自分には何もないと思っていたことも
人と比較していたことも
全部含めて抱きしめてあげる。


18歳のわたしのおかげで今のわたしがいる。
今までよく頑張りました。
これから新しいスタートをきろう。


きっとこれから どんどん良くなっていく。
進みだしたい。進みだそう。
全ては私次第なのだから。

#エッセイ

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