Erewhon(エレウォン)にみる、グローサリーストア/スーパーマーケットの新たな役割【Off Topic Ep228】
宮武徹郎と草野美木が、アメリカを中心とした最新テクノロジーやスタートアップビジネスの情報を、広く掘り下げながら紹介するポッドキャスト「Off Topic」。このnoteでは、番組のエピソードからトピックをピックアップして再構成したものをお届けする。
今回は「#228 フードがサードプレイス化する理由」から、カルトブランド化する「Erewhon(エレウォン)」について。ステータス獲得のための空間としてのみならず、コミュニティスペースとしても機能しはじめているという同店から、グローサリーストア(スーパーマーケット)の新たな役割を考える。
ラグジュアリー化するグローサリーストア
フードはサードプレイスをかたちづくる重要な要素であるが、そのなかでも近年、グローサリーストアを起点としたサードプレイスが生まれる傾向が強まっている。現在、グローサリーストアは“プチラグジュアリー化”が進み、ミレニアル世代、Z世代、α世代が求めるトレンディな商品を多数取り扱っている。たとえば、人気ソーダブランド「Olipop」やウォーターブランドの「Liquid Death」などがその一例だ。
グローサリーストアは、単なる食料品の購入場所を超え、ステータスを示す場として機能していると、宮武は指摘する。特に、プチラグジュアリーな商品が豊富に揃っており、これらの商品は現在のアメリカの経済環境においてはステータスアイテムとして認識されやすい。iPhoneほどの高額商品は扱われていないが、日常生活で必要なものを少し高級なアイテムで購入する楽しさを体験できる。上述の世代は、獲得したいステータスのために、その場に足を運び、それらとともに自撮りをする。これは、グローサリーストアにおける新しい行動シフトともいえ、その役割が徐々に変化していることも示している。
エレウォンのカルトブランド化
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