サヴィニャック展へ行ってきた
同じ武蔵小金井に居を構える友人のグラフィックデザイナーさんがポスターをデザインしたサヴィニャック展。チケットを分けていただいたので平日昼間を狙って家族4人でお出かけ。
レイモン・サヴィニャックといえばグラフィック界では巨匠も巨匠だし、デザインとイラストレーションの合わせ技のような作風は今見てもなお斬新。
モダンデザインの変革のまっただ中を生き抜く中で、彼の作風が少しずつ変化していく過程も見られる。一番よかったのは制作途中のデッサンやラフ画の展示。思考の痕跡が辿れるようで、とても刺激的だった。
空間デザインでもそうなのだけれど、一時期のツルツルペタペタでシンプルきれいなデザインには飽きが出始めているように感じている。
そういう意味では、サヴィニャックの作風の筆のタッチやムラ感・緻密な手仕事の痕跡の見せ方は一周回って今のクリエーターが見てこそ得る物がたくさんあるんじゃないだろうか。
Illustratorや Photoshopなどが普及した事で制作環境は間違いなく簡便になったんだけれど、だからこそ喪失している試行錯誤のチャンスみたいなものに意外と良いネタが埋まっている気がする。
例えばさ、空間デザインで壁面の塗装っていうとローラーとかスプレーガンとかで均一にムラなく塗るのが普通になっているんだけれど、そうじゃなくてあえて刷毛で刷毛目を残して全面に2色を重ねて塗るとかね。サヴィニャックのポスターみたいな壁。
そういうラフさ、手仕事感をセンスよく仕立てられたら、なかなかカッコよくなるんじゃないかなー。
余談だけれど、今回の展示のミュージアムグッズがなかなか良くて、色々と買ってしまった。4/15までらしいから、春休み中の学生さんなんかはぜひ行ってみてほしい。
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