みおしん|YouTuber×麻酔科医【パラレルアーティスト図鑑#2】
こんにちは。ガリバー宇田川です。
NPO法人日本アーティスト協会が提供する「パラレルアーティスト図鑑」では、複数の分野で活躍する表現者の方にスポットを当て、多様な社会を生きていくヒントをシェアしています。
第2回となる今回は、線維筋痛症とともに生きる麻酔科専門医であり、ボーダーレスな世界を実現すべくYouTuberとしても活動する、みおしんさんにお話を伺いました。
5月12日は、ナイチンゲールの誕生日にちなんで「国際看護の日」とされています。また、同日は、ナイチンゲールも患っていたとされる「筋痛性脳脊髄炎」「慢性疲労症候群」や、みおしんさんが語る「線維筋痛症」の世界啓発デーでもあります。
線維筋痛症は、国内だけでも200万人の患者がいるとされており、アナウンサーの八木亜希子さんや、女優の堀ちえみさん、海外ではレディーガガさんも患者とのことです。
外見では分からない難病と闘いながらも、医療の現場で働くことを諦めなかったみおしんさん。
さらに、YouTuberという形で活動の幅を広げていることについて、語っていただきました。
「悪い子は眠らせちゃうぞ!」
◆現在の活動を教えてください
線維筋痛症当事者、そして医師として、スピーカー・ライター活動をおこなっています。
また、車いす三銃士Herzとして、歌や講演活動を行っています。
これらの活動を通して、観てくれている方々が「自分にもなにかできるかも」と、背中をそっと押していけたらうれしいと思っています。
たとえ病気になっても、働けること、幸せになれることを『みおしん』自身で証明していきます。
◆独自の活動テーマや活動方針を教えてください
約20年近くも自分の病名がわからないまま生きてきた分、人の意見にふりまわされず、自分で物事を分析し考えて判断する能力が備わりました。
失敗を恐れず、直感を信じてみること。
考えすぎる前に行動することを大切にしています。
人のいたみを想像すること。
考えをおしつけないこと。
余白を大切にすることを心がけています。
◆複数の仕事をする中で感じることを教えてください
共通するのは、自分が好き・興味がある・皆で楽しめるという点です。
相乗効果もあって、片方で煮詰まった時、別分野のことに集中しているうちに、煮詰まっていた問題を解決する糸口を見つけることがよくあります。
結果として、2つの分野とも進んでいっちゃう!やったぜ!みたいな。
(ご活動の中での苦労はどんな部分ですか?)
時間と体力配分。
自分の治療があとまわしになりがちなところですかね(苦笑)。
◆今後のビジョンを教えてください
“楽しい”や“好き”というポジティブな感情を通して、当事者やそうでないと人たちとの心のボーダーラインを消し、偏見や生きづらさが存在しない思いやりのある世界を目指します。
また、〝生きやすい〟〝働きやすい〟社会を実現するための啓蒙だけではなく、毎日をわくわく過ごせるようなサービスや製品、仕組みなどのプロデュースしていきたいと考えています。
お楽しみに!
We gotta borderless!
◆芸の道を志す人、若者、社会へメッセージ!
夢や願いは、どんなに強く想ってもそれだけでは叶いません。
なにをどうやって実現させるか、具体的なプランをいくつも考えたり、実際行動していくことの積み重ねで叶っていきます。
たくさん失敗していい。後悔してもいい。
たくさんたくさん傷ついたり悩んでいくうちに、自分なりの答えを見つける力、才能が育ちます。
10代からだって、30代からだって、60歳からだって、やりたいことがあるならじゃんじゃんやってみましょう。
人の声に惑わされず、自分の心の声に素直に。
人生は1度きりですからね!がんばってください!
さいごに
みおしんさん、ありがとうございました。
ご自身が体験されていることを赤裸々に語りながらも、終始、底抜けにポジティブでパワフルな姿に圧倒されました。
みおしんさんのYouTubeでは、医療現場の声も直接届けてくださっています。
今後の活躍にもご注目ください。