【NO.0215】 アニメが日本を救う??
日本の貿易収支赤字が常態化しています。日本ブランドの国際競争力が低下しているとか、エネルギー資源の高騰などが原因とよく言われています。
2023年度の貿易収支は5兆8918億円の赤字で、3年連続の赤字ということです。しかし今、その赤字の原因というのは、以外と皆さんが身近に使っているものが大きな原因となっているようです。
日本銀行の統計によると、2023年の日本のデジタル赤字は5兆5194億円でした。これは、前年から16%の増加で、2014年実績から約2.6倍に膨らんでいるとのこと。つまり、デジタル赤字がなければ、貿易収支はプラスマイナスゼロということですね。
デジタル赤字の原因というと、普段の生活で当り前のように使っているパソコンやスマートフォンではマイクロソフト、アップル、グーグルの基本ソフト(OS)を利用しており、クラウドサービスもアマゾン、マイクロソフト、グーグルのいずれかを利用している。SNSや動画・音楽配信もフェイスブック、X、ネットフリックス、ユーチューブを利用し、デジタル広告もそれらにひも付いている。つまり、日本人が日本国内で、海外のプラットホームを常時使って使用料を払っている。そのお金は当然海外へ流れ、日本の資産が海外へ逃げてしまっているということ。
そこで、日本が、プラットホームを今さら作り、世界の市場に参入していくのは、かなりの割合で不可能に近い。しかし、そのプラットホーム上で使うコンテンツ、特にアニメやゲーム等の知的財産(IP)を、一大産業にすれば、日本は十二分に世界と戦える素養は備えている。
すでに、コンテンツ産業は、鉄鋼や半導体に並ぶ輸出規模の実績もある。
そこで、このコンテンツ産業(2022年に4.7兆円規模の実績)がデジタル赤字の解消に注目を向けることが、日本の貿易収支にも寄与し、日本発デあるため、日本にお金が流れてくることになる可能性を秘めているという。
しかし、コンテンツ産業でも、音楽は韓国に、ゲームに関しては中国に追い抜かれているのが現状で、ただ、アニメだけはまだまだ、他国の追随を許していないという。
しかし、アニメも今、日本の制作現場の働きく環境というのが厳しくなってきており、日本だけではまかないきれなくなってきており、韓国や中国への技術の流出が激しくなってきているという。
私自身、アニメは最近再び見るようになってきている。同世代はアニメというと何かバカにしたように「あー、漫画か」と見向きもしない。
しかし、再び見るようになってきたのは、大人の目を通して見ても十分に納得できる作品が多いこと、特に、ストーリーも多少の現実離れもあるが、それこそ、映画にしても十分に見れる作品が多く、そのストーリーからのメッセージも多岐にわたり、見応えがある作品も多くなっている。
そして、そうした日本発のアニメが、海外でも、その人気が爆発しているという。結構、日本ではマイナーとされるものも海外では非常に評価のたかいものもあるという。
日本として、この産業を真剣に育てたいのなら、やはり、特許や著作権などを徹底して作品を守り、アニメ産業の仕事としての環境を向上させることも重要な課題だと思う。日本は、産業を世界にタダ同様で売り渡すのが得意ですので、要注意ですね。