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簡単な簿記の知識(ご自分の事業の経理のために)④貸借対照表について
前回、簿記の基本の勘定科目についてというタイトルで貸借対照表、損益計算書についても説明させていただいております。
貸借対照表って、どんな感じの表でしたか?
頭の中にイメージが浮かびますか?
貸借対照表で表現されるものは大きく分けると三つ。
![](https://assets.st-note.com/img/1704213057557-JgHnR9IDB6.jpg?width=1200)
左側にある「資産の部」と右上にある「負債の部」、右下にある「資本の部」でしたね。
貸借対照表と損益計算書は企業のフローとストックを表しているとも云われます。
貸借対照表が表しているのはストックの部分です。
一年間の事業活動の結果として資産と負債の状況がどうなったのか。ストックされた結果を表しています。
一年間、事業を行った結果、現預金はいくらになりました。
売掛金などの債権はいくらになりました。
買掛金、未払金、借入金はいくらになりました。
一年間の事業活動の結果、資産が増えないで負債が増えていたとしたら何が考えられますか?
貸借対照表も損益計算書も二つを合わせた残高試算表も左側の合計と右側の合計が同じでしたよね。
ということは、資産が増えずに負債が増えたということは、資本の部が減少しているということですよね。
お分かりになりますか?
![](https://assets.st-note.com/img/1704213124765-9z0A9H5uYH.jpg?width=1200)
いずれの貸借対照表も資産の部は現預金200円と売掛金500円で変わりなく合計は700円ですが負債・資本の部は左側の貸借対照表では、負債には買掛金100円が、資本の部では資本金500円と当期利益100円があり、負債・資本の部合計700円で資産の部とバランスしています。
一方右側の貸借対照表では、負債には買掛金100円と短期借入金300円があり、負債の部合計は400円となり左側の貸借対照表より300円増えています。
また、資本の部は資本金500円と当期利益△200円で資本の部合計300円となり、負債・資本の部合計は700円で資産の部の700円とバランスするわけです。
ここで、法人の場合の資本金は減資とか増資がなければ一定ですので、当期利益が変動することになります。
この二つの貸借対照表が示しているのは…
売掛金の回収ができないままに、他の経費の支払いなどのために借入をしてきたという事実と、損益計算書がついていないので明確には分かりませんが、経費の増大により当期利益がマイナスになっていると予想されるということです。
また、貸借対照表は事業活動による「運用」と「調達」を表していると言われます。
ちょっと、難しい言葉が出てきましたね。
「運用」という言葉は最近では「資産運用」なんて使いますね。意味するところは「資産の運用」ですね。
他方、「調達」は「資金調達」と使いますね。
貸借対照表をもう一度見てみてください。
事業活動の結果を資産の部の現金、預金という流動資産、売掛金という流動資産に運用しているということです。
それと同時に、その資産はどこから調達してきたのか?というと…
仕入れの支払いを待ってもらっている買掛金と資本金と当期利益から調達してきているということです。
ということで、貸借対照表について書かせていただきました。
これからの予定は、
⑤損益計算書について
⑥貸借対照表、損益計算書の見方について
⑦最後に
というテーマごとに短い記事をシリーズで投稿していく予定です。
今回は「小規模事業者のための経理の基本と帳面について」という記事でした。
次回以降もぜひ、読んでくださいね。
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