黒板とハゴロモ・フルタッチ・チョークが欲しくなる | 「数学者たちの黒板」(著:ジェシカ・ワイン 翻訳:徳田功)
こんにちは
イデアレコードの左川です。
最近は仕事が忙しくてバタバタしていたんだけど、本は少しの時間を活用しながら、息抜きがてら読み続けてはいた。だが、アウトプットは出来ていなかったので、少しずつ出していく。「数学者たちの黒板」は近所の本屋で見かけてジャケ買いした。
どんな分野においても「天才」というのは存在する。
自分も水泳は区大会レベルではメダルを獲れたけど、東京都や全国レベルの選手は一緒に泳ぐと力の差に歴然とするし、高校では将棋の大会で入賞するような猛者とやってみたけど、どんなにハンデを付けても勝てる気がしなかったし、映画や演劇でも才能のある人の作品を観ると、どんな頭をしていたらこんな発想ができるんだろうと思ったりする。
だが、「天才」との違いを見せつけられることは、意外に心地よかったりする。自分自身の力の無さを見せつけられるのだが、圧倒的な差を教えてもらうと同時にそんな「天才」と一緒にやれたことに感謝の念が芽生えてくる。
本書はそんな数学に関する「天才」たちが登場する。そして、その天才たちの一端が垣間見える黒板が数多く出てくる。文系の自分にはその黒板で描かれているものが何なのかすら分からないものもあるし、語られるエピソードの固有名詞すらわからなかったりもする。だが、その黒板で描かれるそれはある種の作品ともいえるものになっているし、オーラすら感じられる。おそらくホワイトボードでは感じられることがなく、黒板であるがゆえに醸成される魅力であろう。
本書を読むと、黒板が欲しくなる。
横幅1M弱の黒板と黒板消し、ハゴロモ・フルタッチ・チョークをamazonのカートに入れるまでしたのだが、妻に反対され、購入には至らず。
本書を読ませて説得するしかない。
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