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いるだけで傍らの人が綻んでくれたらなぁー34-2024/5/27

 「あなたっているとなんだかあんしんだよね」
 なんてうれしい言葉をふりかけてもらったんだろう~と気づくのに、すこし時間がかかった。が、じわじわと自分が悦んでいったのがわかった。
 この春のある日のこと。少しだけ手伝っている保育現場でのこと。保育現場の経験はないし、子どもを育てることもできなかったから、業務上役に立っていてそう言われたのではない。
 
 赤ハナクラウンになってからの私の憧れとは、実は、自分がここにいるだけで人が笑うことである。芸人のように何かおもしろいことを言って笑わせるのではない。そんなことはハードル高すぎてできない(苦笑)。
だが、、、
 
 いるだけで、
 立っているだけで、
 座っていてもいいけど、
 私の傍らにいる人が綻んでくれたらいいなぁ、、、
 
 これが、クラウンさっちーの憧れである。
 
 だから、もしかして、このお言葉をふりかけてくれた方が、私の傍らで綻んでくれたのなら、憧れにすこし近づけたかも、、、じわじわそう思えてきて、自分は悦んだのだ。その時どうしたかというと、よく気づかぬままにも、控えめに、「エアぎゅーするねー」とだけ伝え、そうした(笑)。
 
 「綻びる」という言葉、あらためて見てみたら、
   縫い目などがほどける
   花の蕾(つぼみ)が少し開く。咲きかける。
   表情やわらぐ笑顔になる。
   隠していた事柄気持ち隠しきれずに外へ現れる
   鳴くさえずる
   (小学館 デジタル大辞泉より)
 
 私は3の意味を思い描いていた。「隠していた事柄や気持ちが隠しきれずに外へ現れる」の4の意味には正直驚いた。まさに、クラウンは傍らの人にかかわるというか、接することで、その人が気持ちを表現してくれたらいい~と、師匠クラウンまりちゃんが言っていたから。ただ、その気持ちは、必ずしもポジティブなものばかりではないかもしれない、とも。
 でも、そういう気持ちも、その人がその人らしく生きている、その瞬間のひとつだろう。クラウンでいることは、豊かな感情をもって生きている人に出会っていけることかもしれない。
 
 「いるだけで傍らの人が綻んでくれたらなぁ~」をクラウンとしての憧れとしつつも、仕事中は自分の感情がもやもやしたり、気が利かなかったり。まあ、それも完璧な人などいないのだからと開き直ろう。だけど、だからこそ、冒頭の思いがけない言葉、意識していなかった自分に与えてもらった、ありがたくて嬉しいひとこと。
 自分をいい状態に、乾電池フルにして日々臨むことの大切さを、あらためて実感する(私の場合、とにかくよく眠ること笑)。憧れに近づくのは、それに尽きるかもしれない。
 
 それにしても、この後の余生、赤ハナつけてもいなくても、クラウンとして豊かな感情を表現するいろいろな人々に出会いたいもの。日々乾電池いっぱいにして、いい状態のクラウンさっちーを生みだすために、さあ、今夜もしっかり眠ります、、、おやすみなさい。
(表紙は、CAPプログラム(子どもが暴力から自分を守る方法を学ぶ参加体験型プログラム)で伝えている、子どもは誰でも、『安心して・自信をもって・自由な気持ちで生きる』権利があるよ~の『安心』のポーズをしているOEKAKIクラウンさっちー)

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