オフィスピンポンファイルvol,4 IDEASKETCH 山口さん
こんにちは。オフィスピンポンファイルの長田(@SsfRn)です。
卓球台を導入した企業さんにインタビュー取材する企画「オフィスピンポンファイル」、4弾目の記事となりました!
今回は、アートとデザインの事業を手がける「IDEASKETCH」さん。
(ドローンを使ったアートもやっています)
今回は、埼玉県にあるアート用の仕事場にお邪魔させていただき、卓球への向き合い方について伺ってきました。
《今回取材を受けてくれた方はこちら!》
山口真人 / コンテンポラリーアーティスト
山口真人はドローンや掃除ロボット、プログラミングによる機械学習など、機械と協調し作品を制作しています。山口は自身の直接的な表現を限りなく無くし、アーティスト性を機械に委ねていくことで逆説的に自分自身の価値や存在への疑問、また機械と人が同化し生まれる表現の可能性を発見しようとしています。2019年 INDEPENDENT TOKYO 2019 にてグランプリを受賞、2019年に「Digital Objects / Turner Gallery」 、「Prologue of Trans Reality / H.P.FRANCE WINDOW GALLERY」の個展を行い、「SCOPE MIAMI BEARCH MIAMI」や 「Affordable Art Fair NYC」など海外のアートフェアにも参加しています。
Web site https://plastic.tokyo
Instagram https://www.instagram.com/yamagch/
会うことで「偶発的な閃き」が起こる
長田
本日はよろしくお願いします。はじめに、会社のことを教えてもらってもよろしいでしょうか?
山口さん
IDEASKETCHは、「アート×AI×ロボティクス」の会社です。アートというものを通じて、社会に対する疑問であったり、それに対する解決策であったりを、テクノロジーと掛け合わせて提供しています。
事業としては、デザインとアートの2つ。
デザインは、IoTやデータビジュアライジングを活用し、難しいことをエンターテイメントへと変化させていく事業をしています。
アートはがっつりとアーティストとして活動していますね。NYに出展することもありますよ。
(ドローンを使って描いたアート)
長田
おもしろいですね。会社はいつからやられているんですか?
山口さん
会社はもう12年ほどやってますね。フリーランスとして活動していた時期もあり、その後起業しました。
正直、会社を創った理由は取引上の問題を解決するため。いわゆる大きなビジョンはなく、ただただアートやデザインのことをしたかったんです。そのために会社が必要だったという感じですね。
長田
会社は何名なのでしょうか?
山口さん
メインのメンバーは10人ぐらいですね。うちの会社はかなり流動的な組織で、フルタイムでコミットしているのは4人です。
どんどんマルチワークのシステムを採用していて、最終的にはフルコミットメンバーは僕1人にしていきたいと考えています。
大きな理由としては、全員のパフォーマンスが良くなるから。それぞれのやりたいことに合せていきやすいですし、無駄な時間がないのがとてもいい点ですね。無駄な社内会議もないですし、社内のルールづくりに時間をかけなくていい。
僕自身、一時期10人ぐらいの社員を雇っていたことがありました。社内のメンバーと話しているだけで、1週間が過ぎ去ってしまう状況だったんです。社内のタスク共有するだけで、1日が潰れてしまうことも。これは本当に無駄だなぁと痛感したんですよ。
だから今では、社内のメンバーと話す時間ってほとんどありません。基本Slackでやり取りをしていて、電話も週に数回、会うのは2~3週間に1回ぐらいです。
長田
!!
そんなに会わないんですか!
山口さん
そうですね。僕らは、会社を居場所にするような活性化アプローチを選んでいません。その逆で、余計な時間をなくすことで、モチベーションがキープされていくと考えて実践しています。
会うのは、必ず飲み会の時。
仕事で直接会う必要ってないと思うんですよ。
長田
え?どういうことですか?
山口さん
「遊び」で会うのはとてもいいと思っています。会議で堅苦しく話すより、雑談した方がよっぽどいい。
結局、直接会うとデータ化しずらい情報がたくさんあるわけじゃないですか。表情とか口調とか空気感とか。そういう予想できない情報をコミュニケーションすることに、会う意味があると思っています。
要は「偶発的な閃き」が起こりやすい環境なんですよ。なので、会うときはこの偶発性を優先した方がいい。狙って、固定化していることを話すなら、テキストベースの方が効率が良いわけじゃないですか。だから、会議するなら遊びますね。
長田
その考え方を得たきっかけは何ですか?
山口さん
社員が多かった時期に、みんなのモチベーションをコントロールするための努力をしていました。レクリエーション的なことを考えたり、気になるトピックを共有したりとか。でも、結局一時的なことで持続性がなかったんです。
その時、「楽しいこと」と「働くこと」は別物なんだなと気付きました。楽しいことがあっても、働くことのモチベーションが上がるわけではないと。結局、多くの人はここの割り切りはあるんです。仕事は仕事、プライベートはプライベートだと。
だったら、仕事に関しては効率的であった方がいいし、それが結果としてモチベーションに繋がっていくと思うんですよね。
※そんな山口さんはマルチワーカーを増やす「Work Style Hackers」のプロジェクトスタートしたそうです
卓球がコミュニケーションの壁を壊す
長田
卓球はもともとやられていたんですか?
山口さん
そうですね。僕が中学3年生のときに、学校に卓球部ができたんですよ。そこで入ればいきなり先輩からスタートできる!という不純な理由で入部しました。笑
そしたら、めちゃめちゃ面白かったんです。中学を卒業してからも、学校の外で卓球できる場所に足を運んで、友達とよく卓球をしていましたね。
長田
会社に卓球台を置いたのはどのタイミングででしょうか?
山口さん
去年の10月ぐらいですね。卓球台はずーっと置きたかったんです。でも、これまで置ける場所も口実もなく、諦めていました。
この場所を見つけたことでそれが解決。場所も広いですし、冬はかなり冷えるので体動かして温まるという口実もでき、導入することにしました。
長田
よくメンバーの方とは卓球されるんですか?
山口さん
やってますよ!この場所に来ると、ほぼ毎回やってますね。1人でもやりますよ。
長田
え、1人?
山口さん
練習マシーンも買ったんで、1人でできる環境なんです!
長田
めちゃめちゃガチだ、、
(卓球にどハマりしたエンジニアの本宮さん)
山口さん
卓球台を置いたことでメンバーからも良い声が上がっています。僕から見ても、すごい元気になるんですよ。自然と声が大きくなるし、笑顔になる。
あと、聞きづらいことが聞きやすくなりますね。「この人忙しそうだからやめておこう、、」みたいなことってよく起こるじゃないですか。それがだいぶなくなりました。体動かすことで、その壁を壊す勇気が湧いてくるんだと思います。そういったところのコミュニケーション効果は感じていますね。
僕自身も、卓球をやることでストレスフルな状態から解放されています。ただ、最近はメンバーの本宮さんがやる気に満ち溢れていて、体力を使い切っちゃう問題はありますね。笑
本宮さん
日によって違いますけど、ノンストップで40分ぐらい打ち続けてますよね。
山口さん
彼のレベルが上がってきているんですよ。ここでの練習だけで。
長田
レベル上がるほど打ち込んでいるんですね、、本宮さんは何でこんなにハマっているんですか?
本宮さん
楽しいんですよね。自分が上手くなっていく感覚があって、めちゃくちゃ楽しい。そろそろ、卓球スクールに行こうかなと考え始めてます。
もともと卓球経験はまったくなく、ここに卓球台が置かれるまで打ったことすらありませんでしたが、初めてピンポン球を打つ前にマイラケットを買いに行きましたね。山口さんにうまく巻き込まれました。笑
長田
未経験から、ここまでハマるのすごい、、
ただただ、卓球が好きなんです
山口さん
唐突ですけど、卓球の仕事がしたいんですよ。
長田
おお!いいですね!
山口さん
卓球って台が小さいので観戦しづらいじゃないですか?そういうところを、テクノロジーの切り口で変えていくことはできるんじゃないかなぁと思っています。
ただ、競技としての面白さが伝わる演出がしたい。打ったら光る卓球台等は、エンターテイメント的な面白いという見せ方。そうじゃなくて、選手の動きや競技性に重点を置いたものができるはずだと思っています。
例えば、球の速さが可視化されたり、回転がどうなっているかがわかったり。それらって選手自身はわかっても、観戦している側には伝わりにくいポイントじゃないですか。それを視覚的にわかるようにすることはできるのかなと。
長田
すごい。やる側から支える側になりたいんですね。
山口さん
支えたいですよ。だって、そうすることで僕が卓球する時間が増えるじゃないですか!
長田
笑
本当に卓球が好きなんですね!
山口さん
あと思っているのが、家で「ジムに行く」や「ゴルフ行く」って言うと妻に怒られにくいけど、なぜか「卓球に行く」となると怒られるケースがあります。
ゴルフは接待で使われることが多く、仕事に繋がることもあるので周囲もポジティブに受け取れる。卓球だと「遊び」と思われがちなんですよね。それは誰もがやったことがある「遊び」であり、そのシーンが「スポーツ」ではないから。
でも、僕からするとみんなガチでやったことがないだけ。僕が言っているのはガチな卓球です。体力を使い果たすまでの、スポーツな卓球を言ってるんです。そこの誤解は無くしていきたいなぁと思いますね。卓球を「スポーツ」として捉えれられる社会にしたい。
長田
どうしてそう考えるんですか?
山口さん
僕はただただ、卓球が好きなんです。もうそれだけかなと思いますね。
インタビュー後、本気の練習を披露してくれたお二人。汗だくになりながら、ピンポン球を打つ姿がとても輝いていました。
卓球愛が溢れ出ている山口さんの無邪気な目は、少年そのもの。いつか卓球を支える側として、活躍している姿を見るのが楽しみでなりません。
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