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バイク仲間が、自分のトライアンフ・デイトナにバーエンドミラーをつけるかどうかで悩んでいる。ミラーについては私も考えていたことがあったので、この機会にまとめてみた。
以下は、そのデイトナ乗りに宛てたメールである。

(バイク仲間が保有しているのと同じ型のデイトナ)

・・・・・以下、メールの引用・・・・・

なるほど。確かにミラーは、レーサーレプリカでは矛盾点ですね。レーサーレプリカはレーサーに似せることで格好良くみせようとしているので、レーサーに使わない保安部品は格好良さを減らしてしまう。しかもミラーは大きい部品だし、前方に設置しないといけないから、デザインへの影響が大きい。

最近のSSはミラーをカウルの上面から生やしていますよね。これはチャレンジングなアイデアだと思います。

(最近のSSのミラーはカウル上部から生えている)
(伝統的なレーサーレプリカのミラーはカウルの脇から生える)
(デイトナのミラーの位置は、伝統的なレーサーレプリカのそれと同じ)

一方、デイトナはカウルの脇からミラーを生やしていて、これはレーサーレプリカの伝統的な手法です。だから、最近のSSのトレンドでもなく、伝統的なレーサーレプリカの手法でもないバーエンドが、デイトナに付くのはとても楽しみです。

(バーエンドミラーはカフェレーサーによく似合う)
(ヤマハはXSR900GPを、SSにもレーサーレプリカにもしたくなかったのではないか。しかしマーケティングの関係上、根強いレーサーレプリカ信奉にあやかる必要があった。そこでせめてアンチ・レーサー要素であるバーエンドミラーを採用したのだろう。1980年代の古いレーサーのカウルと、バーエンドミラーののんびり感は、ミスマッチなマッチとでもいうのだろうか。まあ悪くない)
(ストファイにもやっぱりバーエンドミラーだな)

バーエンドミラーはカフェレーサーとストリートファイターでよくみるような気がします。そのせいだと思うのですが、バーエンドミラーにはオシャレ要素があるような気がします。
オシャレなレーサーレプリカってコンセプトでデイトナをいじるのは魅力的な取り組みですね。

(私の初代隼)
(初代隼のノーマル・ミラー。「へ?」っていうくらい凡庸な形)

翻って我が初代隼ですが、こんなにすごいデザインなのに、なぜかミラーだけが平凡です。ミラー以外全部デザインを終えてから「あ、ミラー忘れてた。とりあえずこれ付けとくか」って感じで仮付けしてたのを、そのまま製造してしまった感じです。現行隼のミラーが驚くほど凝ったデザインなのでなおさらそう感じます。

(3代目となる現行隼のミラーは、忘れ物を取り戻しにきたかのように凝ったデザインを持っている)

私が最近で最も感心したミラーはホーク11のそれです。カウルの裏から棒をはわせて、その先端に鏡を付けてミラーにしています。

(ホーク11。ホンダがこんなに危険なミラーを付けるとは)
(カウルのデザイナーが、ミラーのデザイナーに「ミラーを絶対にカウルに触れさせるなよ」とでも言ったかのようなミラーステーの取り回し)

このミラーはまるで黒子。「ないものとしてみてください」といっている感じで、とてもユニークです。
こんなミラー形状では、みるのにワンアクション要るし、しかもみにくい。危険ですらありますが、だからこそデザイナーのこだわりを感じます。「この格好良いカウルをミラーで汚さない」と聞こえてきて好印象です。

このバイクは短命に終わっただけに、5年後にカルト的な人気が出るんじゃないかな。

(でも今はまだよさを感じられないが)

なおホーク11についてはBikefunでも論じているので参考に。

マルボロXSR900GPについても語っていました。


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