【ビジネス論】嫌な奴を我慢しよう「~がなければ」と考える無駄
ウクライナが平和になればいいのに。
中国とアメリカが仲良くやればいいのに。
あいつがいなければいいのに。
この部品のコストが下がればいいのに。
ビジネスをしていると、このような「~がなければ」を頻繁に想定するだろう。
それがなくなれば、すべてがうまくいくのに、と。
しかしこれは意味がない。
嫌なことは必ずふりかかってくるからだ。
嫌なことAを排除できたところで、すぐに嫌なことBがやってくる。
それがビジネスである。
したがって、嫌なことAを排除するシミュレーションを行うことは一切意味がない。
シミュレーションにかける労力は無駄だ。
あえて嫌なことAを残してみるのもあり。
今ある嫌なことAとこれから到来する嫌なことBを比較してみて、Bのほうが嫌な度合いが小さければ、嫌なことAを甘受するほうが得だ。
面白いことに、嫌なことAが存続する限り、嫌なことBは到来しない。
例えば、今の上司が嫌われ者だったとする。
スタッフ全員でこの上司を追い出せば一時的に平和が訪れるが、いずれ別の上司が赴任してくる。
その上司は大抵、追い出した上司より嫌な者だ。
なぜなら会社は、上司を追い出すようなスタッフがいる職場に、質の高い人間を上司に置かないからだ。
そうであるならば、今の嫌な上司で我慢したほうがよいのだ。
米中が仲良くなっても両国は必ず何かやらかすから、結局日本経済の邪魔をする。
だったら、今の米中のいがみあいが継続していたほうがまし、と考えることもできる。