札幌・円山登山日記~令和の高齢者はいかがなものか
午前9時、相方(いわゆる妻)と、相方の母宅に徒歩で向かう。
彼女は夫を亡くして、うちの近所で一人暮らしをしている。
夫がいたころは介護サービスつきの住宅に住んでいたが、夫を亡くしてからそこを出て普通の賃貸マンションに移った。
つまりその年にして念願の完全一人暮らしを実現したわけである。
義母はユーモアがある人で、私は3人で出かけるのが好きだ。
本稿では令和の高齢者の悪口をいうわけだが、彼女は例外的に良い人である。
3人で向かった先は北海道神宮。
遅めの初詣を済ませて2人は帰宅、私はそのまま円山に向かった。
北海道神宮の隣に円山がある。
北海道神宮からだと動物園フェンス道の登山口のほうが近いので、そちらに向かう。
登山口の手前に遊歩道があり、そこでおばさん2人に抜かされる。
そのうちの1人が私を追い抜くときに、嫌な感じの言い方で「ごめんなさいね」みたいなことを言った。
「なんだこの女性高齢者」と思いながら女性高齢者を眺めていたら、彼女たちも円山に登るようだ。
なお本稿では、女性高齢者という言葉をネガティブな意味で用いている。
追い抜かしてやろうと思ったが、私はクランポンを装着しなければならない。
クランポンを着け終わると、女性高齢者たちはもう視界から消えていた。
足がしっかりした女性高齢者の模様。
「くそ、こういうタイプって速いんだよな」と思って、追い抜くことを断念した。
もっと鍛えておくんだったと後悔しながら登り始めた。
ところが登り坂の勾配がきつくなると、女性高齢者たちの後姿をとらえることができた。
「これはいけるかも」と思ったのだが、私の足音が聞こえたのだろう、女性高齢者たちは負けじとギアを一段上げた。
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