シルク・ドゥ・ソレイユの経営破綻報道を受けて、元アーティストが感じたこと・願うこと
シルク・ドゥ・ソレイユの経営破綻報道、驚かれた方も多いかと思います。
私は、シルク・ドゥ・ソレイユ入団を目指し、2007年にシステムエンジニアとして働いていた会社を辞め、パフォーマーとして独立しました。
幸運が重なりシルク史上初のヨーヨーアーティストとして契約が叶い、2013年にスペシャルイベント2回、2014~2016年には「KURIOS: Cabinet of Curiosities」というショーに出演することができました。
夢を与えてくれたこと、道を見失っていた会社員時代の自分に「自分の幸せを探求する大切さ」を教えてくれたこと、そして出演中はかけがえのない経験をたくさん与えてくれたこと。
自分にとって「シルク・ドゥ・ソレイユ」という存在は、サーカス団体・会社というだけでは表現しきれない、とても大きな存在です。
私は今年3月のレイオフより前の時点で自主退団している身ですので、今後の会社の方針について公式な内部情報を知りうる立場にありませんし、それに類するものを流布できる立場にもありません。
ただ、これは誰もが知りうる情報ですが、公式からのアナウンスとして、今回の事態を「これは小休止にすぎません。我々は再び戻ってきます」という投稿がありました。
古くはカナダの大道芸人の集まりに端を発し、文字通り片道切符の予算でアメリカ公演に挑戦、見事成功を収めて現在の規模まで成長してきたシルク・ドゥ・ソレイユ。
今回の破産申請も、決して「終わり」ではなく、この厳しい状況に対処する一環に過ぎないのだと、私は受け取っています。
中国で公演されている「X the land of fantasy」は既に再開、メキシコの常設公演「JOYA」も近日再開を予定しているという情報もあります。
【2020/7/1追記】アメリカ国内の常設ショー(ラスベガス・オーランド)については、引き続き再開を目指す、という情報もあるようです。
これまでの体制をそのまま維持する形ではないのかもしれませんが、必ずや新たな社会情勢に適合する形で復活し、再び多くの方々の心を豊かにしてくれると信じています。
もしその時、彼らの目指す形と私の進む道が交差することがあれば、もちろん共に歩みたいと思っています。
どうか皆さん、今回の報道に対し、悲観的になりすぎないでください。それは、シルク・ドゥ・ソレイユが望むことではないと思います。
悲しい気持ちを呼ぶ報道ではなく、楽しいこと、明るい気持ちにしてくれる情報に目を向けてください。
このような社会情勢だからこそ、自分の感情をケアしてあげることは重要だと思うのです。
私は最近、那須どうぶつ王国さんのYouTubeチャンネルを登録しました。
いつか皆さんの心が落ち着き、社会情勢も落ち着いた時、復活したエンターテイメントを心置きなく楽しんでいただけたら、これに勝る喜びはありません。
その日を目指し、私も進んでいきます!
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