人々よ。
山で鬼として育ち、武人であった父と同じ道を歩むため、下山し都へ。源頼光の近習として。
ある日、鬼の噂を耳にする。その一方で神の棲まう山である大江山では食糧たる獣たちが姿を消す。
里の長である朱天は仲間達のため、盗みを働く決断を下す。
頼光四天王の一人。坂田金時。
そう。マサカリ担いだ金太郎の物語である。
大江山の鬼退治は能や歌舞伎でも演目になっている。この大江山の里の長こと、酒を呑む童子、酒呑童子。
源頼光は『御伽草子』などで化け物、妖怪退治の第一人者となっているが、本作では、随分な爽やか大将として登場。
菅原道長のクズ具合と安倍晴明の矮小さ具合が中々に良いキャラとして成立。
日の本の国も、令和の世もさして変わりませんな。