都合の良い時に「天」やら「愛」やら
人々よ。
原典は日清戦争中に書かれた本書。
西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人が取り上げられる。
基督教に帰依した内村鑑三。
一般的に言われるキリスト教とはやや異なるな。
メソジスト派だが。
サムライの子弟として生まれ、二つのJ(Jesus、Japan)に翻弄?される。
古典に学ぶことは多いが、何だろう。
違和感だらけだ。
日本がかつて、八紘一宇を謳い、次第にやがて民族主義へ排斥主義へ国砕主義へ。
まさしく、それに近い。他宗教の駆逐。
どうも、都合の良い時に「天」やら「愛」やら。
責任の所在は、ここぞという時は天のお告げに免罪符。
情報なき時代には良かったんだろうが。
ルースベネディクトの『菊と刀』の方が余程、日本人を上手く描いてるな。