M資金。戦後史の闇に葬られた三十兆円の金塊。
人々よ。
M資金。
戦後史の闇に葬られた三十兆円の金塊。
随分と手垢の付いた題材ではあるが、そこは柴田哲孝氏。圧巻である。
GHQ、日銀、亜細亜産業、ライカビル、日本金銀運営会、フリーメイソン。
柴田哲孝フリークとしては、心踊る内容だ。
昭和戦後史の史実を巧みに織り交ぜた良い意味での荒唐無稽さ。
しかしながら、圧倒的な説得力。
本書は探偵要素が強いが、次作の『Dの遺言』は柴田氏本来の持ち味が存分に活かされているとのことで、期待大だ。
戦後のどさくさに紛れて消えた数十万キャラットのダイヤの行方。
改めて『下山事件』は衝撃的な一冊だったなー。