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<お米バンクプロジェクトvol.1>プロジェクトスタートのきっかけは?農業法人こぴっとさんにインタビュー!

こんにちは!一般社団法人オフィスkiyoharuです。

2022年度、実証実験をスタートした「お米バンクプロジェクト」。
このnoteでは、構想に至った経緯や、プロジェクトで購入した機械を使ったお米作りの様子などを、随時発信していきます!

お米バンクプロジェクトについて、詳しくはこちら↓
研究事業-お米バンクプロジェクトについて-

第1回の今回は、オフィスkiyoharuと共にプロジェクトの構想をしてくださった、山梨県北杜市の農業法人株式会社こぴっとさんのインタビューをお届けしたいと思います。
日本の農業、特に中山間地域での農業や食の安全にかける熱い思いを、たくさん語っていただきました!

↓こぴっとさんのホームページはこちら↓
農業法人株式会社こぴっと ホームページ
↓facebookページでは、日々の農作業の様子も発信されています!↓
農業法人株式会社こぴっと facebookページ


Q1:三井さんが社長を務められている、「農業法人株式会社こぴっと」について教えてください。

弊社は山梨県北杜市、八ヶ岳南麓の自然豊かな地でお米の栽培を行っております。山々に囲まれた中山間地で、大規模な営農が難しい地域ではありますが、30代の若いメンバーを中心に26haを耕作しています。

こぴっとでの耕作の様子

屋号にもある甲州弁「こぴっと」は「しっかり」と言う意味を持ち、会社の理念が込められています。

起業する時に農業に可能性を感じ、「100年続く企業」にしたいと考えました。長く続くためにはしっかりとした仕事をする。すなわち「人と環境に感謝される」「地域に愛される」仕事をすることが私達の使命だと考えています。

Q2:「お米バンクプロジェクト」は、オフィスkiyoharuのメンバーと三井社長の雑談の中から生まれた構想です。構想のきっかけを教えてください。

きっかけは一つのネット記事です。
コロナで貧困世帯急増、特にひとり親世帯を中心に【お米を食べれない子供たちが急増している】と言う記事でした。お米作りを仕事にしている私には衝撃的で悲しい内容でした。

世の中は蔓延防止策で飲食業が自粛し、米余りと騒がれ、空前の米価格下落なのに収入の減少からお米が買えない家庭があるのも事実です。米価格下落により農業存続の危機に立たされている農家が居るのも事実です。

大前提として農家にとってはお米は商品です。その商品を余っているから寄付と言う形は農家のかかった労力、経費から考えても、酷な話だと思っています。

じゃあ支援者がお米を買って寄付すれば良い?
いや、それって継続性ある?
根本的な解決?

なぜ、食糧の問題なのに支援者と支援団体の関係だけで、そもそもの食糧生産側が組み込まれていないの?
どうにかして支援を必要とする方達へ継続的で安定的な寄付の形を創造することが、食糧を作る私達農家のできる一番の社会貢献ではないか?

そんな想いからプロジェクトの構想は始まりました。
ポイントは支援受給者、支援団体、農家、寄付者それぞれの課題を解決に結びつけ、相互に目的達成のwin-winな関係を作り出すことです。

ちなみに私は農家なので、ここでは農業問題に少し触れさせていただきます。2000年に390万人居た農業者人口は現在110万人と言われ、その大半は65才以上で、年間10万人ずつ減少傾向とされています。内20代の農業者はわずか3%。生産性の低い中山間地域は急速な農業存続の危機にさらされています。
現時点でさえ国の食糧自給率が30%の日本は、輸入依存の貧困国家であると言えます。近年のコロナ禍、ウクライナ情勢では実際に色々な物価が左右され、モノが手に入らない不安を抱いた方も多いと思います。

なぜ、農業に新たな人材が参入できないのか?それは、一番には初期投資の壁があります。若い米農家はトラクター、アタッチメント、田植え機、コンバイン、乾燥機、乾燥施設等の数千万円規模の投資を余儀なくされます。
なかなかの勇気が必要ですし、ここ数年の米価格低下で不安定な現実に農家は頭を悩ませています。
しかし、刻一刻と米農家は後継者不足で減り続けるのです。

まずは、米価格の安定は勿論ですが、設備投資の壁を少しでも軽減し、世の為人の為になる仕組みをと構想したのが、今回の「お米バンクプロジェクト」と言えると思います。

詳しい仕組みはオフィスkiyoharuのHPに解説してありますが、こうした分野ごとの問題を一つずつ繋ぎ合わせることで、オフィスkiyoharuさんと話は広がって行きました。

Q3:「お米バンク」の構想をする上で、悩んだ点はありますか?

構想では、
①お米を必要とする方
②必要とする方にお米を届けている方(フードバンク、こども食堂等)
③農家
④支援者
を一つの想いの元で繋げることが大変な作業でした。
それぞれの考えや目的、理念を良く理解し伝えることは大変頭を悩ませた部分です。

Q4:今後、「お米バンク」プロジェクトがどのように発展していくと考えられますか?

実証試験でのプロジェクトを今年度スタートさせました。まずはプロジェクトを多くの皆様に知っていただきたいです。
そして、この想いや仕組みが発展・普及すれば、日本に留まらず【世界の貧困を支える新たな支援の仕組み】となると願っています!



三井社長、ありがとうございました!
日本の米作りを取り巻く状況は、昨今の国際情勢等を受けてますます厳しくなっています。お米バンクプロジェクトが、少しずつでもそれを解決する仕組みとして発展していくよう、私たちも考え行動し続けたいと思います。


最後に、プロジェクトの進捗について。

田植え機を購入しました!

今回購入したのは、クボタの田植え機。
記事の公開が遅くなってしまいましたが、こちらの田植え機を使って6月末までに無事に田植えが終了したそうです。

これから収穫までの間、稲の生育状況も順次ご報告していきたいと思います!

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