見出し画像

<お米バンクプロジェクトvol.2>購入した田植え機はこちら!&リスク対策について

こんにちは!一般社団法人オフィスkiyoharuです。
前回のnoteでは、農業と生活困窮者支援の課題を同時に解決していくことを目指す「お米バンクプロジェクト」の構想のきっかけについてお話しました。

お米バンクプロジェクトについて、詳しくはこちら↓
研究事業-お米バンクプロジェクトについて-

今回は、プロジェクトの内容をより詳しくお伝えしていきたいと思います!
(取材協力:農業法人株式会社こぴっと 三井社長)

農業用機器の購入

今回購入したのは、中古の田植え機。
クボタの「ZP67」という機械で、購入時のアワーメーターは291時間、価格は117万円でした。

画像1

今年3月にオフィスkiyoharuよりこぴっとに寄付を行い、購入の費用に充てていただきました。
中古ということもあり、償却期間は2年間。年間60万円程度相当のお米を、2年間かけて社会福祉団体へ寄付する予定です。

今回の田植え機購入による米作りについて、社長の三井さんに伺いました。

ー田植え機購入により、作業効率はどのくらい上がりましたか?
「今回購入させて頂いた田植え機で2台体制で田植えが進められました。対象の作付け面積は27aです。1台のみに比べ1日の作業時間は半分近くに短縮した日もあります。今シーズン対象の田植え機の使用時間は47時間で、元々持っていた田植え機は65時間使用しました。トータル112時間の内47時間は対象機がカバーしてくれた事になり、機械消耗の分散もされたと思います。全体の田植え期間は、苗の成長等の時間も関わるため短縮とは行きませんが、1日の田植え作業時間は大幅に短縮したと言えます。」

ー今回栽培するお米の品種は?
「まずは親しみのある味を提供したいと思い、皆さんに一番馴染みのあるコシヒカリを選びました。」

ー今年の田植えはどんな様子でしたか?
「今年は梅雨明けが早く、暑い日が多い様に感じています。水不足が心配ですが、今のところ順調に成長しています。今後は水の管理を日々行います。土手草や田んぼ内の除草作業も月に1回程度のペースで進めていきます。」

画像2

画像3

7月26日頃の田んぼの写真です。青々とした田んぼが広がる、八ヶ岳山麓の夏らしい風景です。


リスクへの対応

さて、後半はお米バンクプロジェクト構想の内容について、もう少し掘り下げていきます。

今回実証実験を行う上で、「どのようなリスクがあるか」を想定しました。リスクとは、プロジェクトが遂行できない事態が生じること、すなわち投資した人と農家さんにとっての不利益となるリスクです。

私たちが想定したリスクは、大きく3つでした。

①購入した機械の故障や盗難
②農業者の倒産
③自然災害等による不作

これらを解決する手段として、今回の実証実験では以下のような方策を考えました。

(1)農機具の定期メンテナンスの義務付け
購入した機械が故障してしまうと、予定していた作業効率の向上につながらず、農家にとってお米の返済がただ負担になってしまいます。
それを避けるため、専門業者による機械の定期メンテナンスを予定しています。

(2)オフィスkiyoharuによる財務分析
税理士が毎月の財務状況について分析し、倒産等のリスクに備えます。
プロジェクト開始時からさっそく財務分析を始めています。

(3)農業共済保険への加入
「農業共済保険」とは農業者が加入する保険で、農作物・建物・農機具等、ニーズに応じた様々な種類があります。
こぴっとさんは現在「収入保険」に加入されています。これは、自然災害や営農者の長期入院、農作物の病気による不作等により、その年の売上が作付け面積から試算した想定売上の90%以下に減収した場合に、収入が補填されるものです。
今回は、これに加え農機具の故障や事故、盗難等に備えることのできる「農機具共済」にも今年4月に加入していただきました。今回選択した年9,000円の掛金では、200万円の補償が付きます。

農業共済について、詳しくはこちら↓
全国農業共済協会 HP


今回の実証実験を通じて、さらなるリスクはないか、またそれに対する手立てはあるのか、
しっかりと見極めていきたいと思います。

画像4



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?