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アートホテルに泊まってみた
日本橋のホテル「BnA_WALL」に泊まってみた。部屋全体が一つの作品という、面白いコンセプトのホテルだ。「部屋自体が作品」というのは、どういう居心地なんだろう。自らが作品の中に入って、内側から作品を眺める。こんなことを体験できる日がくるなんて。
その日は時間に追われてこそいないものの、いくつか仕事をしなければならなくて、「非日常」の中に私の日常を少し持って入るのは、今回の体験にちょうどよかった。
なにかやることがあると、その空間はただの宙になる。目の前の対象に集中し、その対象としか関係しない時間の流れ方は、どこにいても変わらない。でもふとしたとき、私の五感が、作品の細部を捉える。光、静けさ、質感・・・。それらの情報は、やはりふつうのものではない。
ミニマルなスペースの中に必要最低限の機能が備えられ、機能しない部分が1ミリも見当たらないのが、ホテルの常識。ちょっと高級なホテルにある絵画や生け花にさえ、やっぱり機能性のほうを感じてしまう。けれどここは違う。手の届かないところに謎のオブジェ、「考えるため」だけの小部屋、ミラーボール、1枚1枚ちがう質感のタイルが貼られた壁・・・。この部屋のふつうでないところは、機能性を一切感じない、それらである。
非機能的なものがふんだんにあるという、豊かさ。そんなアートの一側面を、存分に堪能できた夜だった。
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