【毎日マルセイユタロット】ロマンティックなワンドの話
こんにちは。メリークリスマス!
今日は「棒(ワンド)の騎士」でした。
ワンドのコートカード(小姓、王妃、王、騎士の4枚のカード)は、それぞれ手に木の棒を持ってますが、そのデザインは全部違います。
小姓は大きくて不恰好な棒、王妃や王は洗練されていて威厳のある棒、そしてこの騎士は小姓のように自然のままの棒ですが、形は小ぶりになっています。
マルセイユタロットのコートカードでは、騎士が段階の1番最後で、次のスートである「剣」へと繋ぐ架け橋と言う説があります。
この騎士が持っている棒の意味は何でしょう?王妃、王と洗練されていたのに、またここで自然なままになっています。
その騎士が乗っている馬は白馬で、白は純粋な色ですね。
自分の中の湧き上がる衝動を純粋に取り出していって、自然のままの姿としておくこと。そしてそれを不恰好な大きいままではなく、凝縮して小さくなっている。
この辺りが「ワンドの騎士」のポイントかなと思います。
意図的に洗練しなくても、本当に純化されたものはそのままで美しく磨き上げられる。
そう言えるかもしれません。
例えば心から出てくる情熱は、それをそのまま純粋で素朴な言葉として表現するのが1番伝わるかもしれません。言葉は次のスートの「剣」の領域です。
そう言えば、「恋愛」は「愛」を象徴するカップの領域に見えますが、ワンドは衝動や情熱なので、「燃え上がるような恋心」などはこっちだったりもします。
いろいろ考えるより、飾らないピュアな思いをそのまま伝えた方が1番伝わるというのは、まさにこのワンドの騎士っぽいですね。
世の中はクリスマスということで、誰かに伝えたいあなたの純粋な思いを言葉にしてみるのはいかがでしょうか?
それでは、メリークリスマス!
【12/25(水)所感】
ワンドって、最初はイマイチよく分からなかったんですよ。情熱とか衝動、欲望って抽象的じゃないですか?
「感情」のスートのカップとも近い気がするけど、どう捉えるのが良いのかなと思ってました。
つまるところワンドって、「生」が大きなテーマなんですよね。
「この世界で体を使ってやりたいこと」とか、そんな感じでしょうか。この辺は物質と言えば金貨、ペンタクルの領域なのですが、そこに魂が入ったって感じかな。ペンタクルはもうちょっと無機質というか、現実的ですね。
話をワンドに戻すと、つまりはこの世界で生きている中で出てくる、突き動かされるような何か。
時としてそれが情熱的な恋愛だったり、使命感を覚えるようなことだったりするのかもしれません。
恋愛で言えば、俗っぽい話ですが性欲もワンドの分野です。なんて言うかワイルドで肉食系ですよね。
それも確かに「生」に密接な衝動でもあり、そう思うとワンドって動物的なのかもしれません。
綺麗に取り繕うことなく、そのままの欲望を生きている人って確かにとても魅力的です。まっすぐに自分の生を生きて彩っていく。そんな風に生きていけたら、すごく濃い人生になると思います。
ワンドは今のところ、私は自分の中に見出せていない気がします。だからこそ憧れでもあるし、眩しい。本当にロマンティックでかっこいいスートだと思います。
まとまりがないですが、今日はそんなところで。
皆さま素敵なクリスマスをお過ごしください!