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After/Withコロナでも、USCPAは取得する価値があるのかを検証

2020年3月頃から全世界でコロナが流行し、人々の生活は一変してしまい
ました。そうした時に、USCPAを時間/労力をかけてまで取得する価値が
ある資格なのか?とふと思ったので、色々な角度から検証して見ました。

世界中で職を失った方々も多く、アメリカでは失業率はリーマンショックの時よりも高くなっているといわれています。日本と同様で、旅行・観光業、航空機業界、飲食など接客業等を中心のようです。

製造業のように、人々の購買力が下がってくると、売れない・製造数が
下がる・製造できない(しない)という現状があり、失業に追い込まれる人々も出ています。中には、収益が少なくなったものの、企業の経費・
維持費が削減されることで、何とか経営が成り立っているという企業も
あるようです。(日本と同様です。)

日本の企業のシステム化(IT化)は5年・10年遅れているかもしれません。今回テレワークが容認されたことから、日本が一気に世界に追いつけることと思います。日本は突然テレワークと言われても。。。と右往左往した企業も多いと思いますが、アメリカでは既に在宅・テレワーク「Work at home」が通常となっている業界が多いことや、企業のデスクワークがシステム化していることから、スムーズにシフトしているように見えます。Apple, Googleのような大手IT 企業では、結局、来年9月までのRemote Workとなりました。保険会社も各国の支部のオフィスは無く在宅のスタッフが本社と
繋がって仕事。こんな会社も少なくありません。

こんなコロナの影響の下、「USCPAを勉強する」という自己投資は本当に
価値があるのだろうか?

1.資格としてのUSCPAの価値

経理部の無い企業はありません。どのように大変な時でも入出金を記録することが必要です。USCPAというのは米国の公認会計士の資格ですから、
経理部で帳簿作成をするわけではありません。監査の仕事?コンサルの
仕事?企業の財務?M&Aにかかわるなど、幅は広いです。(ある程度の条件の揃った企業は監査を受けることが義務付けられています。)日本国内取引のみの企業が英語で財務諸表を作成する必要は無い訳ですから、USCPAの
勉強をした方は会計事務所もそうですが、外資系企業、Global な企業、
米国にある現地法人などなど。

After コロナ・With コロナでも英語と日本語+会計・ビジネス知識を持つ
人材としてニーズは変わりません。こういう時に体力のある企業へ行く、
大手ですからテコ入れの必要を感じ、力のある人材を求めることでしょう。
その実力を備えていることの証となります。

トヨタが給与体系の変更を打ち出したのは最近ですね。詳細は解りませんが、米国のような実績で評価され、昇給や昇進を考慮されることと思い
ます。(頑張っても評価されない日本の体制に海外で仕事を経験すると
違和感を持ちます。頑張らなければ、今のまま。頑張ればそれなりに。)
 
米国で会計事務所で仕事することは、当面はビザのこともあり厳しい現状はあるかもしれませんが、USCPAで日本語と英語が出来る人材が必要となる
企業は沢山あります。日本に来ている外資系企業、海外と取引のある大手
企業、米国以外でUSCPAの資格は高く評価されます。(EUのようにIFRSを基準としながらも、CPAの資格試験が無いので、USCPAを持っていると
評価されます。)

2.USCPAってリモートワークでも成立するのか?

USCPAの科目にAuditというものがありますが、まさに、USCPAの中でも
多くの方が挑戦したい監査の仕事に関する試験です。監査に関するRules and Regulationsを中心に勉強しますが、日本の会計士が勉強する監査論は
アメリカの基準を日本語訳されたものと聞きます。

USCPAでどのような仕事をするか次第でテレワークできるかどうか?になると思います。監査で企業へ行って対応する状況がどのように変わるでしょうか?入力されたデータと領収書等の書類が電子管理されているとしたら、
それにアクセスることで作業ができるのでしょうか?コンサルの仕事は
テレワーク物理的には可能ですね。(ただ、Rules and Regulationsで何らかの縛りがあるかもしれませんが、それもニーズに合わせてかわることでしょう。)

確かに、企業の財務状況の記録ですから、セキュリティの問題もあるかもしれませんが、経理・会計の仕事はInformation Systemと切り離すことは出来ません。アメリカでは何十年も前からシステム化されていますから、帳簿
作成という言葉は死語です。「記入する」というよりは、「入力する」と
いう方が正しいですね。

Accounting Information systemという学科があるくらいで、ITシステムを
理解しながらIntroductory accountingを指導するような教材や授業も多く
あります。(何十年も前から、会計とPCの知識があれば、最強といわれて
きました。)

試験科目の一つBusiness Environment and Concepts (BEC)には様々な
ビジネス関連の基礎知識が質問に取り上げられます。例えば、経済、経営、など。IT関連のセクションもありますが、日本のレベルがアメリカに
追いついていないからでしょうか?「聞いたことが無い、解らない」ということで、ハードルが高いと感じる方もいます。

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USCPA試験に挑戦することで、マネージメントをする上で必要な知識を英語で米国レベルで学べます。仕事は日本国内、米国に限りません。米国の企業がある国、英語圏ではどこへ行っても通用する知識であり、評価される資格です。

こういう経済状況だからこそ、今まで以上に評価される資格となります。
日本ではざまざまな検定試験があり、取得することに価値があるかのように宣伝されているように思います。確かに、アメリカでも以前に比べると
増えてきましたが、「Doctor, Lawyer, CPA」と言われる資格ですから、
新しいライフスタイルに変わることで、企業の採用も人材のニーズも
変わるでしょう。

以上のことから、私はUSCPAはafterコロナ/withコロナ時代でも十分に
取得する価値のある資格だと思っています。

テレワークだからと東京から地方へ移り住む人が増えたと聞きます。勿論、海外でもそれが可能なわけです。アメリカの企業だけど、日本に住む。
その反対もあるのかもしれません。

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中川 真由美 / Office America
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