Zendesk、KARTE、Looker導入までの道のりと成果
アドベントカレンダー3日目担当 Offers toBプロダクトマネジャーのyanoです。今年は、Offers組織全体の生産性を高めるべく多くのSaaSプロダクトを調査し、導入してきた年になりました。今回はZendesk、KARTE、Lookerの導入経緯と成果について総集編をお話し、各ツールの深堀りは今後の記事で公開していきたいと思います。
私について
私がどんなことやっているのか、入社経緯はお時間があれば是非入社エントリーの記事を見ていただけるとうれしいです。
この記事の対象の方
今回紹介するツールを導入を検討している方
Offersを支えるSaaSプロダクト
それではまず、Offersで利用しているSaaSプロダクトを紹介します。
今年に入って導入したSaaSプロダクトは、zendesk、KARTE、Lookerの3つとなり私が導入を担当しました。
導入の背景
2021年-22年はFullメンバーも増え、組織が大幅に拡大した時期です。
組織拡大のメリットを最大限活かすため、現状の業務見直し、運用体制の変更など合わせて再定義が必要な時期になってきました。特に顕在化していた業務課題は、以下の3点です。
問い合わせ管理・運用体制
Web接客・A/Bテスト実行体制
データ分析体制
これらの業務は既に行われていたものの、担当者が不在で課題が顕在化していたが、解決に向けたアクションが取れていない状況でした。
それぞれの業務領域の調査・ヒアリングを進めていく中で課題を洗い出し、課題を解決できるツールを導入していきました。
問い合わせ管理・運用体制
課題
ヘルプコンテンツの管理・メンテナンス体制がない
良くあるご質問をヘルプ化できてない
新機能リリース後、ヘルプが更新されていない
問い合わせがSlackチャネルに投稿されるため、問い合わせ管理がしづらい状況があった
やったこと
Offersでのヘルプツールの最適解を求め関係者にヒアリングし要件定義を作成
ツールの選定(Zendesk、Salesforce、Helpfeel …etc)
ツール選定において重視した点は、
導入、ランニングコストが低い
要件一覧の網羅率が高い
導入実績が豊富
でした。数社ヒアリングして検討した結果、要件一覧の網羅率、コストパフォーマンス、導入実績からZendeskを採用することに決定しました。
ツール導入と同時にカスタマーサポートチームの組成・オペレーション構築も行いました。Zendeskを導入した経験のある方を副業で参画していただき、初期導入をサポートしていただきました。現在はこのような体制で運用されています。
導入成果
安定したヘルプ・問い合わせ管理体制が構築できた
よくある質問や採用成功に関するノウハウコンテンツ合わせて250以上のヘルプコンテンツが公開された
1人あたりの平均閲覧ページ数 5.7ページ、閲覧時間は平均2分と良く閲覧されている
zendeskの導入とCSチームの立ち上げは、CS Ops 本澤さんが追って記事を公開します。
Web接客・A/Bテスト実行体制
つづいて、Web接客とA/Bテストで利用しているKARTEについてご紹介します。KARTEについては、もともと他メンバーが導入を検討していたものを私が引き継いで導入をすすめることになりました。
課題
マーケティングチームがLP、メディアのCTA、登録フローの改善のためのA/Bテストは、元はGoogle Optimizeで運用してものの、ユーザーデータを使ったコンポーネント出し分けも含めてやりたかった(例:職種毎に項目を出し分けたい)
バナー・ポップアップ等の公開がエンジニアに依頼しなければ対応できない状況だったため、施策の実行・検証のスピードがなかなか上がらなかった
オンボーディング業務を顧客体験の向上。お客様の利用状況に合わせた適切なヘルプ・サポートを実行できるようにしたい
やったこと
色々なことができるツールゆえ、何を実現したいか?を具体的に書き出し、担当営業に相談しながら、要件の実現可否を明確にしていった
Offersのカスタマージャーニーを作成し、どのような体験が必要かを洗い出した
Offersの画面フローやURLを洗い出し、KARTEで収集するイベント情報を整理した
KARTEの利用経験者を副業で採用し、導入体制を構築した
導入後、マーケティングチーム、CSチームに利用方法をレクチャーしツールの普及活動を行った
KARTEを導入したら、どのような接客・サポートができるか?というのも一緒に検討していき、それがKARTEで実現したい要件となっていきました。
画面フローとURLを洗い出し、どこで何のイベントを発生させるべきかを検討していきます。
これらを整理していき、KARTEの要件一覧をまとめていきました。
具体的に要件を洗い出していき、営業要件一覧を確認してもらい、できる・できないの整理を行っていきました。要件が具体的だったため、検討から導入の意思決定は早かったように思います。
導入成果
目に見える効果はマーケティングチームの方から上がっていきました。
LPOがマーケティングチーム主体で実行できるようにった
KARTE BlocksでA/Bテスト実行⇒効果ある施策を本番デプロイ。
KARTEで検証した確度高い施策のみエンジニアに実装依頼できるようになった
この結果、LPOの施策で登録コンバージョンが3%改善し、CPAが1/3になる改善効果があった
KARTEはプロダクトの完成度は高く、いろんなことができてしまうが故に自社にあった使い方はなにか?を考え続けていかなければいけません。
データ分析体制
最後は、データ分析体制についてです。「誰もがデータを活用した意思決定を行うことができる」をゴールに検討を開始。データガバナンスを実現するツールはLookerの他に候補が見当たらず、導入を決定しました。
ゼロからデータ分析チームの立ち上げた話はこの記事で説明しています。
課題
データ分析ツールは元々Redashを利用していましたが、誰もが気軽にクエリをかけてしまうので、以下の課題が発生していました。
どれが正しい情報か?
クエリのレビューの習慣がない、分析プロセス(分析設計⇒分析⇒ビジュアライズ)が明確になっていない
SQLをかけないとデータが使えない
やったこと
分析環境・体制の課題の洗い出し
Offersの分析体制・環境を課題を解決するツールの選定
LookerのPoC実施と導入
データ分析チームの立ち上げし、分析フロー、ルールを決める
導入は1人で進めていたため、RedashからLookerへの全面移行という高い目標ではなく、分析のユースケースがしっかり固まっているものを徐々にLookerに移行していくことにしました。
現在は、Lookerは業務に組み込まれたデータ・モニタリングを行い、RedashではAdhocに分析したい場合に利用という棲み分けで運用が行われています。
導入成果
以前はデータ分析をPMが行っていたが、PMはプランニングに集中し、データアナリストは仮説・課題の特定につながるデータ分析を行う分業体制が構築できた
CSがデータ活用しながら、顧客にアドバイスすることが増えてきた
導入は大変でしたが、Lookerを活用している会話をSlackで見るとやってよかった!と感じます。
以上3つのツールの導入経緯・成果についてご紹介しました。
次回以降は、それぞれのツールのOffersでの活用方法をしていく予定です。
告知コーナー
Offersでは「時間をふやす」ためにテクノロジーを活用する文化が根付いています。常に最新のトレンドをキャッチアップしつつ、組織の生産性をあげるためアンテナを常に貼っています。こういった環境で働いてみたいと少しでも興味を持った方は、以下からご応募していただけると嬉しいです!