オフィス助け舟

インタビューを中心としたライターです。コラムやプレスリリース作成もお請けします。|得意テーマはIT業界・DX、セキュリティ、HR領域・組織開発。noteで書くエピソードトークはフィクションかもしれません。|お仕事のご相談は office.tasukebune@gmail.com

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フリーランスになったものの完膚なきまでに挫折した話

フリーランスでライターをしていたが、いまは事業会社への転職活動をはじめている。フリーランス生活、1年も経っていない。早すぎる挫折である。「フリーランスしくじり先生」と呼んでほしい。 挫折した理由を挙げればきりがない。「完膚なきまでに」という語彙は、「傷がない皮膚がない」状態を指す。こてんぱんである。ズタボロである。ボロぞうきんもかくや、という有様。 この記事では、フリーランスで味わった数々の傷をあげつらって総括してみる。もちろん、人には向き不向きがあるし、対策次第でこれら

    • 東京証券取引所に向かう途中、適時開示資料を紛失したいと願った話

      夏のお盆を過ぎたころ、空に白い入道雲がわきたつのを見ると、10年前の2月にあるいた東京証券取引所の道のりを思い出す。 その日、会社から東証に向かうまでに見えた北の空には、冬に似つかわしくない、天空の城でも隠していそうな巨大な入道雲がわきたっていた。 *** その日、ぼくはベージュのコートをはおり、スーツの胸ポケットに東証の入館カードをもって会社を出た。入館カードは上場会社に2枚ずつ配られる。いつもは総務部が金庫に保管しており、東証に行くときに借りる。 手には会社ロゴが

      • 素面でマジメな話を

        会社づとめをしていたときに、印象ぶかい一幕があった。 あるベテラン社員が会議で放ったひとことに、そぞろな笑い声が起こった。 *** 半年おきに開催される「キックオフ」という会議のこと。会議は本部や拠点の単位でおこなわれ、その発表は組織の最小単位である「課」ごとにおこなう。課長がかわるがわる、半期の振り返り、つぎの半期の施策を発表する。 本部によっては、課員がひとことコメントすることもある。 そのなかであるベテラン社員がこう言った。 「案件をつうじて、じぶんの成長を実感

        • 原稿をチェックするときの3つの観点

          主にインタビュー記事を書いている。じぶんで取材して書くこともあれば、取材の音声や動画を共有していただき記事にまとめることもある。 しらない業種・業態の会社や製品・サービスについて、じかに語っている内容を聴けることは有意義だと思う。製品・サービスを導入した効果について、笑顔で語るユーザーさんを見ると「ビジネスってすばらしいっすなぁ」とだれに向けてでもなくつぶやき、ほわほわしている。奇妙である。 書いている最中がもっとも楽しい。ぜんたいが冗漫にならないように大事なポイントを取

        • 固定された記事

        フリーランスになったものの完膚なきまでに挫折した話

          「永遠に生きるかのように学べ」の意味

          マハトマ・ガンジーのことばだったと思う。たしか。 前半の「明日死ぬかのように生きよ。」は意味がわかる。なにごとかを為すには人生は短い、だから1日を漫然と過ごすのではなく、終わりある人生を意識して生きなければならない。そのように理解している。 古代から伝わる「メメント・モリ」の警句も同じだろう。スティーブ・ジョブズが毎朝、鏡に映る自分に「もし今日が人生最後の日なら自分は何をするだろうか?」という問いかけも同様だと思う。 反面、後半の「永遠に生きるかのように学べ。」は、あま

          「永遠に生きるかのように学べ」の意味

          「死ぬほど働きたい」に思ったこと

          いっとき、会社経営者のインタビューの音声を記事化する仕事を、集中的に受注していた。具体的には2週間のあいだに7件ほど書き上げた。 その中には、戦後まもなく創立された伝統ある会社の社長さんもいれば、若々しいスタートアップの社長さんもいた。変わり種では外国出身のCEOもおられた。 20代のころ大企業のトップ営業になり、独立して経営者になった人がいた。その人が「死ぬほど働きたかったんスよ。どれだけ働いても苦じゃないっつーか」と、べらんめえ口調で語っていた。 それを聞いたとき「

          「死ぬほど働きたい」に思ったこと

          書くために必要なのはテストステロンかもしれない

          このところ、筋トレをしている。ぜいぜい言いながらいそしんでいる。 晴れの日は朝にジョギングをしつつ、最寄りの公園で腕立てやスクワット、腹筋運動をする。雨の日は外に出ずにYoutubeにある10分くらいの筋トレ動画に励まされながら筋トレをする。 筋肉のためではない。文章を書くために筋トレをしている。 というのも、この5月・6月、なぜか書く行為に集中できなくなっていた。仕事の都合で、企画書のようなものをまとめていたせいか、ひたすらに文章を書く、という行為が妙におぼつかなくな

          書くために必要なのはテストステロンかもしれない

          仕事で千本ノックを浴びてフレキシブルになった話

          フリーランスの野良ライターになって以降、ありがたいことに、複数社とやりとりさせてもらっている。 ケースにもよるんだけど、ぼくのような野良ライターとエンドのお客様のあいだにはマーケティング会社や制作会社が入ることが多くて、原稿の加筆・修正の戻しはそうした代理店のご担当者様からもらう。 戻しをもらうとき、まれにご担当者の人から結果的に二度手間になるような指示をもらうケースがある。それはぜんぜん仕方のないことで、ぼくからはご担当者の先が見えないからエンドのお客様とのやり取りは知

          仕事で千本ノックを浴びてフレキシブルになった話

          投資の神様が教えてくれた判断の迷いを減らす方法

          30台の前半くらいのころ、過重労働とマルチタスク作業の弊害で、こころの弾力がなくなった。まるで着古したスウェットパンツのゴムひもみたいに、びよんびよんと、思考が伸びきって元に戻らなくなった。 自分のあたまが、まるで餅つきの石うすに放り込まれ、杵に打たれ、水をまぶされはこねくり回され、細胞という細胞が破壊されたような感覚だった。 (仕事にはがんばりどころもあるけれど、働きすぎてはいけませんね) その後、時間をかけて睡眠や食事などの生活習慣を改めて、なんとか体調を立て直した

          投資の神様が教えてくれた判断の迷いを減らす方法

          偉い人のカバン持ちをして長年の体調不良が治った話

          職場の中の人間関係はめんどくさいものだ。「何の不平不満もなく良好!」という人をまずもって聞いたことがない。 その人間関係の中でも、役員など偉い人たちの近くで接していると、寵愛を受けて良い思いをする人もいるけれど、政争の果てにその役員が失脚することもあって、長期的に見れば寵愛によるメリットは続かないことが多い。 ただ、そういう偉い人に取り入ろうとする小狡い考えを抜きにすれば、競争を勝ち抜いてきた人たちのそばにいるメリットはいくつかあったと思う。 *** いまでこそフリー

          偉い人のカバン持ちをして長年の体調不良が治った話

          怒りとは鍋の噴きこぼれ

          会社がちがう(といってもぼくはフリーランスだけど)友人とさいきん飲んだとき、友人が「時代に逆行するパワハラ上司が増えている」といって嘆いていた。同業他社からの転職組らしい。 さいきんも別の部署の部長が、成績の振るわない若手社員に対して「お前のやっていることは会社の利益を詐取しているのと同じだ。今から警察を呼んで捕まるか、ドツキ回されるか、どっちか選べ」と恫喝していたらしい。 「で、その子はどう答えたん?」 「『どっちもイヤです』って」 「そしたら部長は?」 「『詐取

          怒りとは鍋の噴きこぼれ

          職場で毒霧を吐くひとたちへの対応

          職場でグチや文句、他人に対する誹謗中傷といった攻撃(口撃)をくりかえして止まらないひとが、まれにいる。 願わくば距離をおいてお近づきになりたくないところだ。ただ、不運にも同じ部署になってしまい、グチや文句に付き合わないといけない状況のひともいると思う。 グチや文句が厄介なのは、自分に向けたもののように感じてしまう人間の防衛本能が作動するところだ。第三者に向けたグチや文句でも、わがことのように感じてつらくなる。つまり、自分が攻撃されているのと変わらない。そこにストレスを感じ

          職場で毒霧を吐くひとたちへの対応

          後悔を先に立たせる

          40手前になって、初めてライター稼業をしている。 クラウドソーシングサイトでのやり取り、直接の営業活動、ICレコーダーの使い方、SlackやChatworkといった使用経験のないツール、MS Officeとは仕様がちがうGoogle Workspaceなど、いろんなことが初めてづくし。 文章ひとつとっても、それなりに書ける自負があったのだけれど、クライアントからの直しをていねいに確認するたび自分のおごりやあいまいに済ませてしまう怠慢が身に沁みる。文章を修正するたびに、自分

          後悔を先に立たせる

          相手の気持ちを受けとめられないのはビジネスの副作用かも

          1つ前の投稿でオウム返し(伝え返し)について書きました。 オウム返しはカウンセリングの技法で、相手との信頼形成のほか対話の促進にも効果を発揮します。 さいきんではビジネスの世界でも、上司部下の1on1ミーティングを円滑にするためのソフトスキルとして習得が推奨されているらしいです。 しかしながらこの「オウム返し」は、カンタンそうに思えても実践しようとすると案外むずかしいものです。 例えば部下が「仕事がしんどい」といったとします。そのとき上司は「仕事がしんどいんだね」と返す

          相手の気持ちを受けとめられないのはビジネスの副作用かも

          インタビュー時の「オウム返し」の技法

          フリーランスでライターをしているのですが、仕事に活用できる技法をそのポイントの整理もかねてnoteにまとめました。ご参考までに。 インタビューで役に立つ技法の1つに「オウム返し」があります。別名では「伝え返し」とも言われます。 もとはカウンセリングで使われる基本的な技法です。クライエント(患者)が発したことばをカウンセラーがそのままオウム返しをすることによって、クライエントとの信頼形成やクライエントに内省を促す効果があります。 昨今では、企業で上司と部下が行う1on1ミ

          インタビュー時の「オウム返し」の技法

          若いころに気づかなかった会社と仕事に関する10の事柄

          4月1日、多くの会社で入社式の日だろう。フリーランスの分際だけど、すこし老害っぽいことを書いてみたい、と思う。 社会人になって、10数年してからようやく気がついた事柄を10個ほどまとめてみた。「あひみての のちの心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり」とは百人一首に撰ばれている有名な恋歌だけれど、人生一般に当てはまる名句と思われる。 ①会社の仕組みはよくできているある程度の歴史のある会社では、会社の仕組みはほぼ完成されている。業務フローであったり書類の運用であったりシス

          若いころに気づかなかった会社と仕事に関する10の事柄