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特開2023-18873 トヨタ自動車株式会社/車両

【発明の名称】車両。
この上なくシンプルなタイトル。
特許を出願するときはみんななるべく短い名称の特許を出したいと思っている。
なぜなら、基本的に「車両」は「車両を用いた鳥獣を追い払うための鳥獣の威嚇システム及び威嚇用車」よりも広い範囲を権利化できる(しやすい)からだ。
基本的には名前を長くすればするほど出願する特許の範囲は狭まっていく。

名称だけでなく、請求項もかなりシンプル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
 プロセッサを備え、
 前記プロセッサは、
 車両の周囲の鳥獣を検知し、
 前記鳥獣を検知した場合、前記車両の窓またはドアを開放し、
 前記窓または前記ドアが開放された後に、車内に設置されたオーディオ機器または警報装置を用いて所定の音を出力する、
 車両。
特開2023-018873

以上。
大多数の特許はこの【請求項】を一つだけでなく、複数設ける。体感では5つ以上のものが多いように思える。
複数の請求項を設けた方が良い理由の一つとして、審査請求時に「なるべく広い範囲の特許を取りたい」というのが大きい。
(詳しい解説はこちらのページなどを参照
https://www.interbrain-ip.com/column/44
つまり発明の名称とは逆に、請求項はたくさん書いたほうが特許範囲を最大化しやすい。
(その分費用が多くかかるが)

対して本願は請求項が一つだけ。
あまり本気で特許化を狙ってはないのかもしれない。
見ると、2021年の6月ごろから少なくとも5つの特許を出願しているため、この中のどれかが本命の特許なのだろう。
ただ図面の可愛らしさでは本願が一番だった。

2021年の6月くらいから鳥獣追い払いの機運が高まっている。

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