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2024年
ももう終わりますね。
という書き出しだけ書いて年が明け、すでに年が明けて20日以上が経ちました。
旧年中はいろいろな方にたくさんお世話になりました。仲良くしてくださった方々も、ほどよい距離感で接してくださった方々も、お前のTwitterはミュートしてるよって方々も、ありがとうございました。
というわけで2024年の振り返りnoteです。振り返るほどのことはないんですが、振り返らせてください。「振り返り」と言ってるわりには雑多というかあまり整理されていないのでご注意ください。自己満です。
ライブ
私が2024年に行ったor配信で見たライブはこちら。
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多いのは私立恵比寿中学、TOMOOさん、GRAPEVINEあたりですかね。
えびちゅうに関しては、北は栃木から南は台湾まで行きました。どう考えても行きすぎた。でもこの1年めちゃくちゃ楽しかった...。台湾やファミえんやちゅうおんに一緒に行ったり、遠征先で飲んだり、特典会で連番したり、ライブもイベントもない日に遊んだり、といったことができるくらいには、良くしてくれる友達がいつの間にか増えていて嬉しい限りです。
あとTIFに初めて行きました。アイドルファンのライブを楽しむ姿勢はすごいなと感心しました。カラスクのオタクの勢いに当てられて、ワクワクトレインに勝手に参加したのもとても良い思い出。
この中で印象に残っているライブを3つ挙げます。順不同。
①6/20 TOMOO LIVE HOUSE TOUR 2024 “Puddles”@Zepp Haneda
本編最後の「Super Ball」のラスサビ直前のベース。2024年1番の衝撃。なんですかあれ。このツアーに来た人にしか伝わらないけどあれやばかったですね...。
それ以外に「ここが特に良かった!」っていうポイントは全然思い出せないけどめちゃくちゃ充実していた記憶だけがあるんですよね...。
TWO MOONツアーファイナルもMirrors渋谷もBREIMENとの対バンもAnchorも良かったけど、個人的な満足度でいうとなんとなくこの日が1番かなという気がします。
②6/22 “muque presents PLAYPARK 3”@代官山UNIT
muque主催の対バンライブ。相手はchilldspot。
スマホの機種変をしていたら2分ぐらい遅刻しちゃったので、もちろん代官山UNITのクソ柱より後ろで見る羽目になり、ステージはあんまり見えず。それでも全然楽しめました。
muqueもかなり良かったけど、chilldspotが本当にかっこよかった。音源よりも遥かにかっこいい。もともと「hold me」が1番好きな曲なんですが、この日の「hold me」での比喩根さんの歌声は掌握力みたいなものが凄まじくて、ひたすら引き込まれてしまった。思わず呼吸を忘れるってこういうことか、と。
あと、誰かこの日のセトリを教えてください。
今年はどちらもワンマン行きたいなー。
③10/5 私立恵比寿中学 仲秋音楽祭 題して『ちゅうおん』2024 2部@秩父ミューズパーク野外ステージ
たぶん私が考えたセトリでした。
藤井風「きらり」のカバーで始まり、「愛のレンタル」、「SHAKE!SHAKE!」、「紅の詩」、「踊るロクデナシ」、「キャンディロッガー」と名曲のオンパレード。その後に大好きな「お願いジーザス」。もちろん号泣。
ソロカバーメドレーを挟んで「さよならばいばいまたあした」、そして大好きな「宇宙は砂時計」。もちろん号泣。
「トキメキ的週末論」で盛り上げた後に「ポップコーントーン」。もう涙は枯れました。
と思ったら最後の最後、久々にフジファブリック「若者のすべて」のカバー。なんだよこれ。無理だろ。
ここに挙げた曲は全部名曲なので、えびちゅうを知らない方はぜひ聞いてみてください。プレイリスト?もちろん用意してます。
セトリの点を措いても本当に素晴らしいライブでした。10人全員がその瞬間にできる最上のパフォーマンスをしていたように思います。
音楽
2024年は意識的に「ディグる」ように心掛けた1年でした(「ディグる」って単語がいまだに自分の体に全然馴染まなくて、使う度にこそばゆくなります)。体感だと例年の3〜4倍くらいの曲数を聞いた気がします。
Spotifyまとめの結果はこちら。
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アーティスト単位だとライブ予習用にめちゃくちゃ聞いてたアジカンとWilcoとOmar Apolloが上位に入ってますが、曲単位だとえびちゅうの超名盤『indigo hour』の収録曲が上位を独占してますね。本当に良いアルバムなのでみんな『indigo hour』を聞きましょう。
ちなみに、Spotifyではその年に自分がよく再生したアーティストからのお礼メッセージ動画みたいなのが見られるんですが、私はなぜかWilcoのJeff Tweedyの動画でした笑
以下では、2024年に初めて聞いた曲の中で特に印象に残ってる曲を、旧譜と新譜に分けて挙げたいと思います。
旧譜
2023年以前にリリースされた曲の中から5曲セレクト。順不同。
①Free Man / South Shore Commission(1975年)
『HOUSE definitive 増補改訂版』という本に載っているアルバムをちょっとずつ聞いていて、そのこで知った曲。いや、鬼グルーヴすぎんかこれ。
たぶんいろいろ良いところはあるんですが、何よりベースのゴーストノート(かな?)が絶妙。良い感じのアタック感で「もこっ」とした音色が本当に気持ちいい。問答無用でノれちゃう。
ベースの弾いてみた動画とかあっても良さそうなのに全然見つかりませんでした。誰か上手い人お願いします。
②If You Don't Want My Love / Jalen Ngonda(2023年)
めちゃくちゃ良質なモダンソウル。
70年代の雰囲気を残しつつも、古臭さを感じさせないのは、彼の声の艶とみずみずしさによるところが大きいのだと思う。高音域でのビリビリした発声と、そこに混じる伸びというかちょっとした粘性がとてもクセになる。
ギター・ベース・ドラムのシンプルな編成でも全然聞けそうだけど、打楽器(コンガ?)の軽快な音とエレピのまろやかな音がほんのり彩りを添えていて、とても美しい1曲。
これから新譜を追いたいミュージシャンの1人。
③The Vigilante / Judee Sill(1973年)
たしかJMXさんという方が公開していたカントリー系のプレイリスト(作成者以外も曲を追加できるやつ)に入ってて、そこで初めて聞いたのだと思う。
あまりにも美しくて切ない。歌詞もちゃんと読んでいないけど歌声と音楽だけでなんか泣けてくる。Judee Sillの生い立ちをWikipediaで読んだのはその後。
私が安らかに人生の終わりを迎えられたら、きっとエンディングテーマとして流れると思う。
なんとなく、TOMOOさんとか好きな人はこの曲も好きなんじゃないかなと思う。
④くれーるクレーン / 桜坂真愛(2018年)
アイドルグループ・CYNHN(スウィーニー)の元メンバー・桜坂真愛(おうさか まなり)さんの、グループ在籍時のソロ曲。
私立恵比寿中学の桜井えまさんとかONE LOVE ONE HEARTの藤咲碧羽さんとかもどちらかというと同じタイプかなという印象だけど、あまり力まずに歌うボーカリストというか、迫力で圧倒する歌声じゃなくて、声が曲に溶けて浸透していて全く邪魔をしない(誤解を恐れずに言えば、歩きながら聞いているときとかにもはや「上手さ」を感じない)ような歌声が好みかもしれないなと最近思っている。
体調不良でグループを辞めてしまったらしいけど、いつかまた歌手活動をしてほしいなーと思うほど好きな歌声。
クレーンゲームをモチーフにした歌詞と歌謡曲っぽいアレンジも面白い。
ちなみにソロ曲以外だと「はりぼて」と「ラルゴ」での桜坂さんの歌声が好きです。
⑤I'll Come Running Back To You / Sam Cooke, The Soul Stirrers(1957年)
夏頃に昔のR&Bとかソウルとかを少し掘ってて知った曲。こういうシンプルにただただ良い曲をめちゃくちゃ上手い人が歌ってるの、本当にずるい。
これぐらい歌えたら最高だろうなー。
新譜
2024年にリリースされた曲の中から10曲セレクト。先にプレイリストを載せておきます(リリース順)。
①Start You Up / Master Peace
何者なんですかねこの人。
一発で覚えられるキャッチーなメロディー。あまりにもノれすぎるビート。ドラムの音色も物凄く好みだし、ベースのブリブリ感も良いし、ラッパーが作った踊れる曲なのにギターがガッツリ入ってるのも好き(ライブでもギターは生演奏っぽい)。めちゃくちゃかっこいいのに、これをしっかり語れる音楽的素養を持ち合わせてないことが悔しくなる。
たぶん上半期で1番聞いた曲。
あと「Bloc Partyっぽい」っていう感想を結構見かけたのでBloc Partyも聞いてみたい。
②Present / TOMOO
もう今年完全に売れたし今後もさらに売れるであろう、説明不要の最高SSW。
Twitterに載せた上半期マイベスト10では「あわいに」を挙げたんだけど、改めて聞き返してやっぱりこっちの方が好きかもなと。
カントリーっぽいビートでめちゃくちゃ好みだし、スネアのピッチが低め(たぶん)なのもツボ。ホーンアレンジも素晴らしい。華やかだけど華美じゃない。ちょうど良い。
その上で歌詞と歌声が良い。この人しか書けない歌詞ってのはやっぱりあるよなと思う。
③一雨 feat. 諭吉佳作/men / fishbowl
ヤマモトショウ曲はそんなに追ってるわけじゃないけど、聞いたらどれも本当に良くて悔しい(?)からあんまり挙げたくないんだけど、それでもやっぱり良いものは良い。
歌うのがめちゃくちゃ難しい音形・リズムのメロディーだと思うけど、さりげないおしゃれさもあって良い。
アレンジも良い。サビ頭の水しぶきみたいな音。重すぎない程度の大雨が急に降った時みたいな、あるいは思いっきりジャンプして水たまりに飛び込んだ時みたいな。良い。あとラスサビだけ最初の音に戻ってきて終わるとこ。良い。
そんでもって歌詞が本当に好き。悔しい。
fishbowlバージョンの音源もいいんだけど、自分がよく聞いた方という意味で諭吉佳作/menバージョンを選びました。
あとfishbowlはTIFで初めて見たら全然良かったので今年はワンマン行きたい。
④DRAMA QUEEN / 私立恵比寿中学
私立恵比寿中学の『indigo hour』が大好きなので、2024年マイベストのうち1曲は絶対にそこからになります。「Knock You Out!」、「TWINKLE WINK」、「STAY POP」あたりも良いけど、やっぱりこれかなと。
耳馴染みが良くてノれる語感の歌詞。それでいて意味を疎かにしてない感じが良い。「幸も不幸もどうもこうも ほんの少しの差だよ」はみんな好きだと思うけど、「あのときのままでいたいのに 手解きされたノスタルジー」とかも良い。
ちなみに、メロディーとかリズムについてはここでちょっとだけ語ってます↓↓
⑤Texas Toni Lee / Charlie Beale
エレクトロスウィングというジャンルを知って少し掘ってた時期に、Charlie Bealeを知って出会った曲。「カントリーもこういう感じにできるんだ!」ってちょっと衝撃だった。
Pee Wee King & Golden West Cowboysの同名曲のリミックスのようなので、原曲と聞き比べると面白い。
⑥正気 / 折坂悠太
折坂悠太さんって偽りがないSSWだなと思う。
歌詞の言葉選びも歌唱の表現も無理をしていないように感じる。虚飾もなく、かといって過度に言葉を慎むこともない。言葉とか音楽を恐れていて、かつ、信じている、というか。
最新アルバム『呪文』は全体的に素晴らしかったけど特にこの曲が胸を打った。3分17秒、4連+1行の歌に、1音1音に、「折坂悠太」という人物がそのまま現れている気がする。
⑦リピート / Aooo
ついにデビューしてしまった最高バンド。
個人的には、ロックバンド然とした音のロックバンドをここ数年あまり聞けてなかったけど、Aoooの1stアルバム『Aooo』はなぜか自然に聞けたし、バンドのアルバムを聞いていて久々にかなりワクワクした。
アレンジがすごくちょうど良い感じがするのと、曲の構成がものすごく好き。1番はA→A'→B(サビ)というシンプルな形だけど(ヴァース-コーラス形式?)、2番でA→C→間奏→B(サビ)になる。しかも、Bメロみたいな役割だったCがサビの後に再登場して2段サビの2段目みたいになってる。すごい。
私の大好きな楽曲、私立恵比寿中学の「新未来センセーション」でも、この「もともとサビじゃないフレーズをサビの後に持ってきて2段サビの2段目にしちゃう」手法が使われていますね(DRAMA QUEENの項でリンクを貼った記事参照)。嬉しいですね。
歌詞もとっても好き。これも別の機会に触れました(下記note参照)。歌詞だけで言えば、この曲とLaura day romanceの「透明」が2024年の曲で1番好きかな。
⑧Like The End / James Blake
2024年にリリースされた曲の中で1番好きかもしれない。いや、「好き」と言うべきかどうか、やはり躊躇はしてしまうんだけど。この曲が作られてしまったこと自体、残念と言わざるを得ないというか。
旭◯成のテレビCMとかで流れてそうな感じの優しいイントロからこんなに身を引き裂かれるような悲嘆が引き出されると誰が想像するだろうか。
何かの足音、誰かの絶叫、誰かに向けられた悪意、どこかの爆撃、そして世界の緩やかな崩壊。この5分ちょっとの間に詰められたあらゆる音が、そういうものを想起させずにおかない。
⑨再生 / Hedigan's
音楽って、いろんな体験を思い出させてくれるものでもあるし、それを全て忘れさせてくれるものでもある。
あるいは、苦い過去とか未来への不安とかを全てないまぜにして、「とにかくいてもたってもいられない気持ち」みたいな、不分明だけどある種ピュアな感覚に変換してしまう。
「ビートが止まらない 頭がまとまらない」から、ついには言葉もなくただルルルだけで歌い出してしまうのがたまらない。
2番サビまでの曲調のまま終わったとしても素敵なポップスになったと思うけど、その後の展開が凄い。日没と祝祭。ラストに入る、焚き火の燃える音のようなノイズ。
毎晩聞きたいですね。
⑩僕ら、バラバラ / 高野寛
GRAPEVINEのいくつかの曲でプロデュースをされていたのでお名前は知ってたけど、ご本人の楽曲は初めて聞いた。この曲が収録されているアルバムが全体的にとてもかっこよかったのでおすすめ。
普段こういう音楽をあまり聞かないので、すごく新鮮だった。YMOオマージュ要素が結構あるらしいので好きな方は聞いてみると良いかも(私はYMOに疎いのでわかりませんでした)。
動画
2024年見た動画でめちゃくちゃ良かったものを2つだけ。
①Rickeyチャンネル - 「ギター二人でIsn't She Lovelyのセッションが出来るようになる講座」
今年初めてRickeyさんのギター動画を見て、それ以来ちょこちょこ過去のものも漁ってるんですけど、最高セッション動画を見つけてしまいました。3日に1回ぐらい見てます。
4:01までがセッション部分です。そこまででいいので見て(聞いて)ください。良すぎませんかこれ。良すぎますよね。良すぎるんですよ。
こういう素敵な動画に下品なコメントをせずに素直に楽しめる大人になってよかったなぁ。
②涼風チャンネル - 「食う、寝る、悩む」
涼風の存在を知ったネタ。
本当は最初に見たのはM-1の準々決勝の動画なんですけど、そっちはそのうち消えると思うので、涼風チャンネルの方の動画を載せてます。
これと3回戦のネタ、「っていう歌舞伎」を見て涼風にハマって、涼風チャンネルのネタはほぼ全て見ました。
こういうテンポ感の漫才大好きです。あとふたりともやっぱり声が良い。
勢いで3/29の東京での主催ライブもチケットをとってしまった。楽しみ。
その他
2024年はあまり本を読めなかったのが反省点ですね。年間18冊だったのでペース的には月2冊も読めてない。しかも2〜5月が0冊。うーん。
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本を読みながらいろいろ考えてそれをきっかけに文章を書く、ということも多いので、本をあまり読めないとnoteの投稿も減ってしまうんですよね...。ちなみに2024年のnoteの投稿は6記事でした。2025年は月2冊ずつくらい読んでnoteも10記事くらいは書きたいなぁ。
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あと、周りでいろいろあったりTwitterでいろんな意見を見たりしたせいかわからないけど、相変わらず「推し活の倫理」みたいなことをうだうだと考えてた1年でしたね。これは全然大した内容ではないですが、ある程度まとまったら自分の整理のためにひっそりとnoteに書くかもしれません。
という雑多な振り返りでした。
それでは。