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【模試、予備校についても】口述試験について【独学】
こんにちは おーえだです。
書き残しがあれば、随時アップデートしていきますが、長かった体験記もこれが最後になります。お付き合いありがとうございました。
最後は、口述試験と模試、予備校について書こうと思います。
最初に断っておきますが、私は独学で合格しましたので、独学について肯定的な意見です。その点、差し引きをして、自身にとって最もいい方法を選択する一助にしていただければと思います。
【口述試験について】
まず、口述試験の概要です。
12月上旬の二次論述試験合格発表後、12月下旬に行われます。よって対策期間は、2週間ほどです。論述試験の2つの事例から計4問程を出題され、約10分間の面接です。面接官は2、3名とのことですが、私は2名でした。
私は、2019年の論述問題から事例Ⅰと事例Ⅱから出題され、内容は以下でした。
事例Ⅰ
A社 同族経営のメリットは?
A社 組織横断のプロジェクトチームで課題にあたる際の留意点は?
事例Ⅱ
B社 低価格帯のチェーン店の弱みとB社のとるべき施策は?
B社 データベースの導入を検討しているが、登録すべき情報とその活用方法は?
事例Ⅰ
A社 外部提携の際の留意点は?
【口述試験対策】
まず、各団体が提供している模擬面接が挙げられます。私はスケジュールの関係で模擬面接には参加できませんでしたが、実際に雰囲気含めて練習ができることは非常に有益な機会です。特に物事を説明することに慣れていない方にとって、実際に自分の口で質疑応答を行い、フィードバックを貰えることはまたとないチャンスです。頭の中でいかに回答を思いつけても、実際に口に出すとまた違った難しさを実感できると思いますので、都合がつくのであればぜひ参加すべきかと思います。
私の口述試験の対策は以下でした。
①論述試験の振り返り
まず、与件文の振り返りを行い、これが最優先になります。想定問答もこの後紹介しますが、結局想定問答に登場した質問がなされるかどうかわかりませんので、どうしても山勘感は否めません。論述試験の与件文からの出題になりますので、想定問題が外れても振り返りを徹底していれば、全く答えられないということはないかと思います。与件文を頭に叩き込みましょう。
設問、解答の振り返りは、再現答案の作成をお勧めします。試験後、気持ち的にもあまり気乗りしないとは思いますが、できるのであれば、口述試験対策のはじめの一歩として、再現答案の作成をすべきです。はじめから予備校の解答を参考に対策を進めるのも一つの手ですが、自身で作成した答案の方が、納得感が強く、口頭でも話しやすいという印象を持ちました。ただし、100点の解答をされる方はいないと思いますので、自身の解答に何が足りなかったのか、予備校が発表している解答との照らし合わせは必要です。
私は論述試験後、回答に必死すぎて、一部自身の解答を思い出せなかったため、再現答案の作成がしっかりとできませんでした。論述試験を必死で解き、解答を思い出せない、時間が経ち、解答を思い出せない方は、どうしようもないので、思い出せる分の再現答案を作成し、残りは各予備校の解答速報を参照にしましょう。
また、「企業診断」という雑誌での復習もおすすめです。twitterで紹介されていたのですが、論述試験の問題と予備校の講師や現役の診断士の方が作成した解答が掲載してあり、一冊でまとめて振り返りができました。
②想定問答の入手、暗記
各予備校で発行している想定問答を入手し、読み込みましょう。そこまで必要なのかなと思う想定問答もあると思いますが、与件文をいろんな角度から見ており、非常に参考になると思います。自ら想定問答を考えるのもいいのですが、対策時間もそれほどありませんから、まず、プロが作成する想定問答をしっかりと頭に入れすことを目指すべきかと思います。私はTACのもので対策を行いました。
私の対策期間は1週間ほどでした。
【感想】
合格率から、この試験は落とすための試験ではありません。怖いのは、①遅刻と②面接中の無言、パニックです。
①遅刻
絶対に避けましょう。とにかく、なんとしてでも、時間内に会場に到着しましょう。到着したら合格は多分目の前です。
私は一番最初の時間の試験でしたので、遅刻を最大限警戒し、試験会場へは1時間ほど前に到着しました。余裕を持って到着することで、心に余裕を持って面接に臨めると思います。口述では、心の余裕が非常に重要です。万全の心理状態で面接に臨めるよう、できる限りのことをしましょう。
②無言とパニック
面接官の方々は、敵ではありませんので、落ち着いて回答し、わからない場合は、ヒントを求める等、しっかりコミュニケーションをとることを心がけましょう。
私の場合、正直、面接の手応えはイマイチでした。対策をして入れば難しくない質問でしたが、口頭での解答は論述と勝手が違いやはり難しいです。特に多面的な解答をしようと思うと、瞬時に回答を思いつく、思いつかないまでも、1つ目の回答中に考えなければならず、面接や業務で慣れていないと対応は難しいと感じ、模擬面接に参加しておけばよかったと後悔しました。
また、事例Ⅰの2問目で、2つ留意点を出したのですが、「他にないかな?」とさらなる留意点を求められたり、私の回答が短かったせいか想定していなかった5問目を尋ねられたりと予想外のことが発生して少々焦りました。
ただ、しっかりと与件分を思い出し、なんとか答えをひねり出しましたし、思いつかない場合も「すいません何かヒントをいただけますか?」とコミュニケーションを取ろうとしました。ヒントを求めたにもかかわらず、「じゃあいいや」と言われた時は絶望しましたが、それでも落ちなかったのですから、余程ひどくない限り落ちないとは思います。
落ちる方が圧倒的少数なため、逆に緊張すると思いますが、合格は目の前です。気負いすぎず、2週間という短い期間ですが、やるべきことをしっかりやりましょう。これだけやったという自信がつき、その自信こそが面接において一番の武器になると思います。
さて、ここからは、おまけです。模試と予備校についてですね。あくまで、個人的見解ですので、鵜呑みにせず、最後はご自身で判断してください。
【模試について】
模試は受けれるなら一度は受けた方がいいと思います。特に2次論述は受けるべきだと思います。本番に近い空気感を体験できること、同じ目標を持つ受験生から刺激を受けることなどメリットがあります。ただし、全力を尽くしたのであれば、結果はそれほど深刻に捉える必要はないと思います。
私は論述試験の模試しか受けていません。一次試験の模試は、時間がなかったこともあり、過去問をまとめた参考書(一次試験のnote参照)を回すことを最重要視していたからです。
感想ですが、まず、どうしても過去問と比べ、問題の質が劣ります。予備校の問題もよくできていると思うのですが、やはり、過去問は与件分、設問ともに濃いと思います。ここで改めて、試験問題の凄さを実感し、様々な問題集に手を出すよりも、過去問を最重要視しようと決意したことを覚えています。
次に、予備校の解法の癖が気になりました。解答を読む限り、私の受けた模試では、多面的というよりも、深さのある論理性に重きが置かれ、複数あるキーワードから少しでも外れたものを選び、解答を構築すると、点が伸びなかった印象です。現に、模試の結果は、受講者の半分以下の成績でした。
結果を見た時は、絶望しましたが、あまり気にしすぎないでください。全力で取り組み、結果に一喜一憂せず、振り返り、復習をし、修正点を発見、少しでもレベルアップを目指すのが模試の目的かと思います。逆に、模試で良い点をとって浮かれている方が危険かと思います。あくまでも、その予備校の癖にたまたまマッチしただけと割り切り、兜の緒を締めた方が、合格へ近づけるのではないでしょうか。
【予備校について】
予備校に行っていない私がいうのもなんですが、利用するかどうかは難しいと思います。一次試験について、参考書、問題集ではわかりづらいという方は利用するのは大いにアリかと思います。テキストの充実度はもちろんですが、動画や口頭での講義は理解の促進に役立つからです。
問題は論述試験です。模試の部分でも書きましたが、予備校にはそれぞれ解法があると思われます。その解法、考え方を納得、理解し、本番までに自身のものにできるのであればいいと思います。前述の「企業診断」を口述試験前に読んだ際、予備校の講師の方々が解説をされており、「なるほど」と思いましたが、同時にこれを本番で解答するのは難しいと思いました。しっかりと構造化され、納得したのですが、論述試験本番にその構造化ができるかというと、難しいと思います。まして、解答を作成しなければなりませんので、頭の中とはいえ、そんな綺麗にまとめる時間はないだろうというのが、正直な感想でした。あくまで個人的な感想ですが、今後、中小企業診断士としてやっていくのであれば、必要となる考え方ではあり、それを学べるのは素晴らしいと思いますが、合格への最短ルートであるかというと、万人にとってそうではないのではと思います。
また、論述試験後、予備校に再現答案を採点いただくサービスがあるのですが、私の観測範囲ではその結果が実際の合否とリンクしていない印象です。本当に個人的な意見ですが、より多くの方に向いている解答の方法は、やはり「ふぞろい」の解答のようにキーワードをしっかり広い、それらを論理的に組み立てるものではないかと考えています。
とはいえ、向き不向き、試験への本気度は人それぞれです。できる限り情報を収集し、費用対効果を考え、ご自身で決定されるべきかと思います。独学は、誰も合格を保証してくれませんし、予備校も費用をかけた分頼りになるものを得るかも知れませんが、それを100%信頼して良いかと言うとそうではありませんし、費用をかけた分プレッシャーがかかり、どちらにせよ楽ではありません。どちらを選ぶにせよ、最後は自己判断ですし、結局ご自身で結果を出し、自身の選択を正当化するしかないと思います。
応援しております。
以上で体験記は終わりです。
何かと難しさはある試験ですが、何かみなさんの受験に役立る情報をご提供できていれば幸いです。
では、また。
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