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HR Technology Conference & Expo2022視察レポート②
オデッセイ秋葉です。今回も前回に続きHR Technology Conference & Expo2022について紹介します。
Cynthia MarshallのセミナーとEXPOの紹介です。
3.【講演②】NBA ダラス・マーベリックスのCEO Cynthia Marshallが語るDEI(Diversity, Equity & Inclusion)
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もうひとつの印象に残ったセミナーは、全米初のNBA黒人女性CEO Cynthia Marshallの講演です。
初日の基調講演で「Going ALL IN: Breaking Down Barriers to Transform Culture(全てを賭ける:壁を打ち破って企業文化を変革する)」のタイトルで登壇されました。
余談ですが、「ALL IN」という言葉を皆さんご存じでしょうか?私は知らなかったのですが、ポーカーで持っているすべてのチップを賭けることを「ALL IN」と言うらしいです。そう考えると、タイトルの意味も分かるような気がしますね。
内容に入る前にまず簡単に彼女の生い立ちについて紹介します。(Wikipediaを参考にしています)
Cynthia Marshallは、カルフォルニア州リッチモンドの貧しい家庭に育ち、全額奨学金でカルフォルニア大学バークレー校に入学し、経営管理と人事管理を学ぶとともに、大学初の黒人チアリーダーとして活躍しました。卒業後、21歳でAT&T社にスーパーバイザーとして入社し、その後36年間にわたり重役として「ダイバーシティ」と「職場の行動改善」に力を注ぎました。
その後2018年よりNBAダラス・マーベリックス(日本の富樫選手や馬場選手もプレーしたことがあるプロバスケットボールチーム)のCEOに就任しています。黒人女性がNBAのCEOに就任するのはCynthia Marshallが初めてらしいです。 そして、最近癌を患いそれを克服した経験の持ち主でもあります。その他詳細はWikipediaを参照ください。(https://en.wikipedia.org/wiki/Cynt_Marshall)
講演の内容は、自らの経験を基に、如何に様々な人たちと一緒にうまく働ける環境を作るかということが中心でした。
その中で、私は3つの話が印象的でした。
① ダイバーシティは「パーティーに誘うこと」
Cynthia Marshallは、ダイバーシティは「パーティーに誘うこと」と説明し、ただ、それだけではダメだと更に説明します。
何故なら、パーティーに誘っても席に座ったままダンスを踊らない人もいるので、「パーティーに誘った相手をダンスに誘って踊り方を教えることが重要」だと続けます。そしてそれこそが「インクルージョン」だと説いています。その考え方が、Cynthia Marshallが実現する「Diversity, Equity & Inclusion」の基本になっているようです。
② 人事担当者に気を付けて欲しい「ALL IN」
Cynthia Marshallは、ダイバーシティを進めていくなかで人事担当者に気をつけて欲しいこととして
以下の4つの「IN」を挙げています。
INtent :人材を惹きつけ、育成し、定着するための方法を意図的に実行
してますか?
INclusion: ダンスに誘う相手が居ますか?(判ってますか?)
INsight : すべての声を確認し本質を捉えていますか?
Inspire : どのように影響を与えますか?
③ 重要なのは「Authenticity:ホンモノであること」
そして一番重要なのは「Authenticity」だと言っています。
この「Authenticity」という言葉を、私は「信用されるホンモノであること」と理解しました。
Cynthia Marshallは、自分の境遇や生き様を伝え、自分の体験を活かして「Diversity, Equity & Inclusion」に取り組んできたからこそ、多くの人の共感を呼び、今日の成功があるのでしょう。だから本人も次のように語っています。「私のバックグラウンドを知ってもらって、私がどういう人間であるかを認識してもらうことが価値をもたらし、私の仕事をしやすくしています。」
最後は「Let's dance!」
講演の終盤この言葉とともに会場には音楽が流れ、Cynthia Marshallが壇上でダンスをはじめました。そして会場の聴衆に対して「Let's dance together!」と誘います。これに対し聴衆も大声援で応えます。(さすがアメリカ人、ノリが違います)
更にCynthia Marshallは踊り方も教えながら盛り上げていきました。
この会場は、3000名程度収容できる大型のホールですが、大規模なクラブのように全員がダンスをはじめました。
聴衆みんなが笑顔で大いに盛り上がって、講演は終了です。
Cynthia Marshallの豊かな人間性と彼女の言う「Inclusion」を感じた一瞬でした。
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4.【EXPO①】世界のHRTechベンダー400社以上が集う展示会
今年のEXPOには、427社が出展しています。当然すべてを見るのは不可能なので、事前にチェックしたいソリューションとして「AIを活用した分析系」等を中心に44件に絞り込んで回りましたが、想像していた内容と異なるソリューションもあり、結果的に説明を聞いたのは25件のブースに留まりました。その中から、私が関心を持ったソリューション4つをご紹介します。
① Human Capital Management Institute
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AIを活用したワークフォースアナリティクスのソリューション「SOLVE」と紹介されています。説明を聞くと従来のアナリティクス製品よりも分析対象とするデータの種類がかなり多いので、Josh Bersinの言う「タレント・インテリジェンス」のジャンルに入るソリューションではないかと思います。それと、この「SOLVE」に注目した一番のポイントは「ISO30414」の指標に沿った分析メニューを持っていることです。今後日本への展開も考えたいとのことだったので、別途詳細の話を聞いてみたいと思っています。
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② Lucy
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「Lucy」と言う名のナレッジマネジメントのシステムです。様々なシステムと連携しデータを共有することで新たにデータ登録することなく、様々なナレッジをAIを活用して検索できることを売りにしています。日本語対応は機械翻訳のみとのことなので、すぐに日本で活用するのは難しそうです。当日は個性的な方から説明を受けることができました。
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③ Visier
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タレント・インテリジェンスのソリューション。当然のことながら様々な分析ができますが、感心したのは分析画面の見やすさです。
従来からのアナリティクス系ソリューションがアウトプットするグラフは、Excelライクなグラフのイメージでしたが、このVisierの
グラフは、PowerPointで人間が作成しているのかようなグラフで、しかも動的に表示されるので、非常に見やすく好感が持てました。しかし、当面は日本への進出は考えていないとのことでした。
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④ SAP SuccessFactors
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最後は、弊社が取り扱っているSAP SuccessFactorsのブースのご紹介です。
これから日本でも普及が期待される「Workforce Analytics」を見せて頂きましたが、非常にビジュアルが良くできていました。ERPとして企業のすべてのデータを管理するシステムから、様々な分析結果が、リアルタイムに見やすい形で見れるのはSAP SuccessFactorsの最大の強みと改めて感じさせられました。私自身「Workforce Analytics」のデモを見るのは初めてだったのですが、正直に想像以上の出来栄えでした。(特にビジュアルが)今後日本でも普及することを期待したいと思います。
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5.【EXPO②】HRTechのスタートアップ企業30社が競う「Pitch Fest」
毎回楽しみにしている「Pitch Fest」に今回も参加しました。「Pitch Fest」とはエントリーしたHRTechのスタートアップ30社
がプレゼンで自社のソリューションを紹介して、専門家の審査員と私たちのような視聴者による採点の結果、No.1の企業に
$25,000の賞金が贈られるコンテストです。今回は、予選を勝ち抜いた企業が登場する決勝のみ参加しましたが、グランプリを
獲得したのは「SPOTLIFE」https://www.spotlyfe.com/solutions/
という会社のソリューションでした。説明を聞いてもソリューションのイメージが湧かなかったのですが、帰国後調べてみると
ワークライフバランスを整え充実した人生を送れるように支援するソリューションのようです。いよいよHRTechのソリューションはプ
ライベートにまで関与する時代になったようです。そういう意味では斬新なソリューションだと思いました。
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以上、2回にわたり「HR Technology Conference & Expo2022視察レポート」をお送りしました。
弊社としては3回目の視察でしたが、この視察をヒントに新しいHRTechソリューションを検討/開発し、リリースしています。これまでに以下の2種類のHRTechソリューションをリリースさせていただきました。
<過去にリリースした弊社のHRTechソリューション>
① 『Ulysses/RM With Digital Interview』
AIを活用した採用ソリューション「HireVue」とSAP SuccessFactorsを
連携させたソリューション。採用面接の大幅な効率化が可能です。
② AIチャットボット「MetsAI」
SAP SuccessFactorsの操作や設定方法の質問に答えるAIチャットボッ
ト。24時間365日お客様への技術サポートを行います。
今後も広く情報を収集し、お客様のニーズに応えられる新しいHRTechソリューションを提供していきたいと考えておりますので、ご期待ください。
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SAP SuccessFactorsを活用した弊社独自のソリューション資料や導入事例をダウンロードできます。下記のボタンからどうぞ!
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SAP SuccessFactorsについて知りたい方は「SAP SuccessFactorsとは」までどうぞ!
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