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妊娠判明後

妊娠がわかったときは、4ヶ月後に少しだけ踊る舞台(発表会とは違うもの)のリハーサルが始まっていて、振り付けの最中でした。

皆の振り付けやフォーメーションに関わるので、
レディースクリニックで胎嚢を確認した後すぐに、
先生にメールをして相談しました。

先生からは、おめでとうの言葉とともに本番については
「様子を見ながら、どこまで踊れるか一緒に考えましょうね」
と返事をもらい、出ていいんだ、とほっとしたのを覚えています。

 

突然の妊娠で、バタバタと病院のことや産休のことなどを調べながら、
一方でやはり気がかりだったのはバレエのことでした。

「妊娠初期 バレエ」「妊娠初期 運動」などのキーワードで
検索を繰り返しましたが、出てくる内容は予想通り。

妊娠中の運動はなるべく控えること、とくに安定期までは安静に、
安定期を過ぎてもジャンプや回転などは控えること。

そんな中、海外でバレエを楽しんでいる方のブログには、
海外では妊娠中の運動はむしろ推奨されていることが書かれていて、
少し勇気づけられました。

 

当たり前ですが、妊娠中に運動していいかどうかは、
妊婦と赤ちゃんの状態によって一概に言えることではなく、
状況による個人差が大きいことなので、
医療者はなるべくリスクの高い人に合わせた情報を発信するでしょうし、
他人の例を自分に当てはめることはできないのですが、
それでも安心が欲しくて検索を続けていました。 

そんな風に検索していると、
「赤ちゃんができてお母さんになるのに、
まだ自分が踊りたいなんて、なんてわがままなの」
という批判の声が頭に回るようになりました。

さらには、
「プロでもないのに?」
「ただの趣味なんでしょう?それなら我慢して当たり前」
という声が聞こえてくるようでした。

 

私の家族は義理実家も含めて皆、私のバレエを応援してくれていて、
妊娠中に踊ることについて何も言われたことはなく、
むしろ肯定的な言葉をかけてくれていました。

なので現実生活で私を批判する人は誰一人いなかったのですが、
それでも自分が踊ることの罪悪感は無事に生まれるまで拭えなかったです。

 

結局、お稽古は無理のない範囲で、できる限り続けることに決め、
4ヶ月後の本番は、先生と話し合ってゆっくりの曲だけ出演することにしました。

出演を辞めた演目は、とてもかっこいい憧れの曲だったので
少し残念でしたが、それでも出られることが嬉しかったです。

スタジオのメンバーには、安定期になるまでは話さず、
出演辞退については怪我をしたことにしました。

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