2024!ODORUno行方
舞台はどこにでも創る。が幸せ。
僕の初舞台は、札幌で暮らしていた母方の祖父母と2世帯で暮らしていた家のリビングだった。
小学校3年生で初めてミュージカルキャッツを観た熊谷少年は、今すぐにキャッツの舞台に立ちたいと考え、冷蔵庫に手書きのチラシを貼って、週末の夜に家族をリビングに集めた。
ソファーの配置を劇場風に変え、テーブルをよけ、他の部屋からスタンドライトを集めて、31アイスクリームでもらったドライアイスを妹に扇いでもらって、スモークの中、母親のアイライナーでキャッツ風メイクをして歌い踊った。
あの日の事は、今でもワクワク思い出せるし、自分でダンス劇を創り始め、上演をすることを始めた10年前もワクワクしていた。
いろいろな劇場で上演したくて走り続けた日々もあったし、その為に自分を見失った日々もあった。
ではあの日なぜワクワクしたのか。
それは、いつものリビングがまるで小劇場のように姿を変え、いつもの家族が、
今日は化粧をしたいつもではない熊谷拓明を
そこで観ていた事に僕は喜びと、興奮を覚えたんだと思う。
普段の場所が普段じゃない。
夜の学校体育館解放で、同級生とバドミントンをすることは、いつもの体育の授業と変わらないはずなのに、時間が夜である事、
誰かは家族と夕食を食べてから、
少し心がほころんだ顔でいたり、
誰かはバドミントンのあと家族と銭湯にいくのだと楽しそうにしていたり。
そんな記憶が残る体育館で翌朝全校集会が行われる。
そこには昨夜の匂いはなく、学校の日常が居座っているが、
僕は確かにこの体育館で昨夜、日常とは違う匂いをかいだという
事実が嬉しかった。
こんな事を「踊る身体」を使って体験してほしい。
それが今の「ダンス劇」そして僕が思う「踊る」の始まりだった。
人が踊る事が常な劇場に出かける事もスペシャルで大好きだが、
人々の日常に、ちょっと非日常な「踊る身体」を配置するのは
もっとワクワクするし、観る人、踊る人を隔てない空間を俯瞰で見ると、
きっと素敵な劇場であり舞台なのだ。
それって僕はとっても幸せなんですよ。
だからそうやって2024を過ごそうと思う。
SUPPORTしてもらう気を持つ
お金の話になるが、劇場であろうと、劇場でない場所であろうと
自分で「舞台」を創る事はお金がかかる。
これをチケット収入でなんとかしようと試みて、
たいていの場合は、なんとかならない。
その解決策として、助成金やグッズ販売や、クラウドファンディング等が
あるが、僕はSUPPORTTICKETを発売して応援してもらおうと考えた。
この方法が応援して観に来てくれる人、面白がってくれる人々と
コミュニケーションが生まれる方法だと思ったからだと思う。
様々な場所で「踊る身体」を観てほしいのは、そこにコミュニケーションが生まれるからであり、コミュニケーションこそが僕の「踊る」なんですね。
さっきまで私がお茶を飲んでた席で、あんな人数がどこが頭で、何所が足なのかわからないくらい絡まって1杯のお茶を飲んでいる!
とここの中でつぶやく事は、自分と空間のコミュニケーションをさらに
広げてくれるはず。
場所の可能性を広げる事は、日々の暮らしも少しずつ広がる気がするんです。
そんな事に「ダンス劇」を「踊る身体」を還元したいなと思うと、
きっと応援してくれる人がいるだろう。
そして今まで応援してくれる人達を沢山いました。
SUPPORTしてもらう勇気は、自分が今思う事がどのくらい
ワクワクしているかの自信にもつながる事であり、
これ楽しいよ!という自信が湧いてきたのがこのタイミングだったんです。
de-ke-lish
この新作を機に、
今僕が感じているワクワクと自信を解放していこうと思いう。
もっともっと「ダンス劇」を上演する場所を増やして行きたい。
劇場に足を運ぶ日常がない方々にも、どこかで会えるし。
意外と「踊る身体」って面白いとおもってもらえるはずで、
面白いと思われる「踊る身体」でい続ける事、
面白い「踊る身体」仲間を創る事も未来は明るいと思う。
このことを心に据えて、今から2024を考えてみようと思う。
ぜひ皆様もご一緒に。
熊谷拓明
2024新作ダンス劇「de-ke-lish」
2024.1.24-27
@DAITABASHI CHUBBY
SUPPORTTICKET好評発売中。
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