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くもりのち雨でも Day2 ~瀬戸内国際芸術祭2022(小豆島)

小豆島の旅のちょっとした情報

・犬島→小豆島 (小豆島急行フェリー 1500円)
・晩ごはんに島活というお店を瀬戸芸スタッフの方がおすすめしてくれたけど閉まっていた。そして食事処を見つけられず、晩ごはんがほっかほっか亭に。それも二晩続けてだったから旅館の晩ごはんをつけてればと後悔した。
・小豆島エンジェルレンタカーで軽自動車を12時間レンタル(8600円)
・車で見て回った道順
 土庄港→三都半島→草壁港→寒霞渓→福田→醤の郷・坂手→土庄港
 夏会期は作品数が増えるので、一日では時間が足りないかもしれない。

小豆島をはしる、そしてアート

小豆島にはオリーブのイメージしかなかった。そして小豆島オリーブ公園のキラキラとした写真から、すこし栄えた場所というイメージを勝手に抱いていた。だから土庄港に夕方着いて、晩ごはんのため歩き回って目的の店が閉まっていて、他の店も見つけられなかったときには、こんなはずじゃという思いが強くなってしまった。イメージってこわい。もちろん、他の島と比較するとサイズも大きく、人口も多い。道の駅の小豆島オリーブ公園だってにぎわってる。海岸をドライブするだけでも気持ちがいい。島の人も物静かな印象だけど、親切でいい人ばかり。ただ、僕は魚を食べたかった。

小豆島に点在してるアートは全体的に、山と海というその土地柄を意識したオブジェがメインだった気がする。特に三都半島には新作がそろっているらしい。「うわぁ、なんだ、これ!!」とオブジェとしてのカッコよさやおかしさを楽しんだり、そのサイズに驚いたり、作った人の思いを想像してみたりと、非日常的なぜいたくな時間を過ごせる。
今まで僕はオブジェ作品の見方ってむずかしいと思っていた。どうしても、ふーんと流しがちになっていた。ただここでたくさんの作品に触れてみて、オブジェというのはどこに展示されているかということがとても大事なんだと気づいた。目にしている景色、聞こえてくる音、島の空気。アーティストの方もどこに作品が置かれるのかということを意識して作っている。だから僕らは作品を見るとともに、その作品が置かれている環境にも目を向けないと作品の魅力がわからないのかもと、ちょっとわかった気になってみたりもした。

オブジェではない福武ハウスもおもしろかった。ここではアジアのアーティストの作品が美術館にように展示されていた。とくにハン・イシュという作家の作品は気になった。上海出身でありながら日本で活動している自身の移民という立場を、身体を用いて映像で表現した作品はおもしろかった。こういうのは好きだ。当たっているかどうかは別として、その表現に意味を見出せると作品をより深く理解できたような気になれてうれしくなる。ただこういう風に書きながら今感じてることは、意味を見いだせないと楽しめていないみたいで、子どものように純粋に楽しめていないかもしれないことに悲しい気持ちにもなる。

あ、そういえばこんなことがあった。。草壁港で作品を探しているときに、瀬戸芸のガイドブックを手にした二人組のご婦人がいたので、どこに作品があるのかと尋ねてみた。丁寧に教えてもらって、これからバスで寒霞渓に向かうところということだった。僕も車でちょうどこのあと、そこを目指す予定だったから、寒霞渓まで乗せてあげた。彼女たちとはそこで別れたが、僕が福武ハウスを後にするときに、また会うことができた。バスで追いついたのだろう。ただ今度はちょっと声をかけて、すぐに分かれた。母親ほど年上の女性たちだったけど、明るくてかわいらしい人柄だった。僕は坂手港に向けて海岸沿いを走り、途中で車を止めて海を眺めていた。後から来たバスが僕を追い抜いていった。ご婦人たちもそれに乗っていたかもしれない。うん、それぞれの楽しみ方がある。僕はマイペースにドライブを楽しみたい。こういう海は滅多に見れないんだから。まだ雨は降っておらず、きもちよく車を走らせることができた。

ハン・イシュの作品展示部屋
ちょっと一息


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