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僕の一番好きな季節

もうあっという間に11月ですね。僕はこの冬という季節が訪れるたびに心が弾みます。
冬服の種類の豊富さや、寒いからこそ温かい物や人が恋しくなる感じ、空気が張り詰めた独特の匂い、など好きな部分がたくさんある季節です。あとは自分が冬生まれだということも関係しているのかな。

先日、odolのメンバーで歌詞に「9月」や「10月」など秋を表す言葉のある曲を探す機会がありました。そのとき、僕がodolで書いてきた歌詞には、実は季節を表す言葉が入っている曲が少ないのではないか、ということに気がつきました。これには自分でも少し驚いたのですが、今日はその中では比較的数が多いであろう、odolの「冬を歌った曲」を紹介してみようかなと思います。冬ってなんか意味もなく切なくなるんですよね。僕だけかな?何かを思い浮かべたり重ねたりしながら聴いてみるのも良いかもですよ。

「退屈」

2nd Album『YEARS』収録の、「退屈」という楽曲。「冬の星座も流れて君だけには会えない」と歌っています。今振り返ってみると、少しトリッキーなロック、シューゲイズ的サウンドに、曖昧な意味合いの歌詞がその頃の僕らをとてもよく表している楽曲だと感じます。この頃、僕らはスタジオに集まり「せーの」で合わせる、という今とは違う曲の作りかたをしていました。この頃、毎晩夜にみんなで集まって、朝までああでもない、こうでもないと音を合わせながら作っていたのが思い出深いです。
MVの衣装は高円寺の古着屋「深緑」のオーナー、shogoさんにスタイリングしていただいたもの。個人的には557XXという、ビンテージのリーバイスのジャケットを着られて嬉しかったな。みんなの衣装や演奏している姿もかっこいいので、ぜひビデオも見てね。

「愛している」

1st Album『odol』から「愛している」。最近はライブでもよく演奏している曲。個人的には音源のアウトロのギターソロがめちゃくちゃ好きで、何回も聴いた記憶があります。『odol』の中では最後にできた曲で、アルバムの録音をしていたのがちょうど年末から年明けだったから、冬に歌詞は書いたのかな。
だからかは覚えていないのですが、この曲には冬を表す「一月」や「ペンドルトン」という言葉が出てきます。「ペンドルトン」というのはウールのシャツなどを主に作っているアメリカのブランドで、この曲を書いたあとだったか、前だったか、ベースのソフィアンがペンドルトンのヴィンテージシャツを買っていたのが思い出深いです。色は紺だったけど。

「発熱」

3rd Album『往来するもの』より。「冬が始まる前のあの日にもう一度戻れたなら」と歌っている現在の「僕」は、きっと大切な人と別れたあとの切ない冬を迎えているのでしょう。この曲はピアノの森山のおじいさんが亡くなったことを受けて音ができた曲で、僕はその話を聞いて、「死」に限らず大切な人と別れることをこの曲で歌いました。最近、この曲を聞いてくれた方が、SNSでこの曲の歌詞の解釈をつぶやいてくれているのを見ましたが、この曲がその方の「別れ」に寄り添えたことは僕を温かい気持ちにしてくれました。

「冬」という単語や、季節を表す言葉が明確に入っていたのは、僕らの楽曲ではこの3つだけでした。ふだんライブやレコーディングで何度も歌っている僕からみても、この結果とても意外。
皆さんにとって、「冬」はどんな季節ですか?そして、この曲は冬の曲だと思っていた、という曲はありますか?もしあったら教えてくださいね。解釈の数だけ、楽曲は輝くと思っています。

ヘッダー撮影:野本敬大

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