福岡に住みたい、という話
突然ですが、皆さんは福岡に行ったことはありますか?
僕にとっては生まれ育った故郷ですが、東京に住んでいると、意外にも福岡に行ったことがある人は少ないなと感じます。
それもそのはず、odolのライブなんかで車で行ってみるとわかるんですが(普通は車で行かない・・・?)、東京からだとめちゃくちゃ遠いです。なんなら1日がかりです(笑)。
東京に出てきて「福岡はミュージシャンにとっていい街だ」という言葉をよく耳にします。リモートで仕事をする、ということが浸透しつつある今、これまでは頭の中でぼんやりと構想していただけだった「福岡移住計画」がいよいよ本当に「アリなんじゃないか?」というところまできています。
ミュージシャンにとって、東京は魅力的な街でもある反面、歌う、ギターを弾く、ドラムを叩くといった大音量を鳴らす特殊な仕事をするには、すこし肩身の狭い街であるともいえます。
もちろん来年すぐ引越しだ!という話ではないし、まだまだ僕には東京でやりたいことや東京に住み続ける理由があります。ですが、今日は長いこと帰ることのできていない福岡に、思いを馳せさせてください・・・(笑)
(初めて福岡のcross fmに生出演させていただいたときの。もう4年前か。)
福岡に住みたいと思う理由のまずひとつめは、街がコンパクトなところ。コンパクト、というのは街が小さいという意味ではなくて、ビルや商業施設が立ち並ぶエリアと、住宅街のエリアがとても近く、狭い範囲にまとまっているということです。東京で暮らし始めて、電車でどれだけ行っても街の景色が都会なことにとても驚きました。というか今でもまだ驚きます。
そして、天神や博多駅などの主要駅から福岡空港まで電車で数駅というアクセスも、個人的にはとても魅力的だと思っています。福岡から東京にライブで行くとしても、飛行機ならすぐに行けちゃいます。帰省したときにも、飛行機から降りてものの10分くらいで街に着けるので、すぐに家族や友人に会えて嬉しいんですよね。
(はじめてodolで福岡でワンマンライブをしたとき。『往来するもの』のツアー。)
そしてふたつめは、きっとまだまだ僕が知らない福岡の魅力があると思うからです。「ご飯が美味しいらしい、ついでに安いらしい」というのはもはや福岡という街に対する共通の認識だと思っているのですが(笑)、僕は高校を卒業してすぐに東京に住み始めたので、実はまだまだ福岡の美味しいご飯屋さんを知らないんです。福岡に帰ったとき、連れて行ってもらうお店は初めて行くところばかりで、東京にあったら通うのに、と思うような素敵なお店で溢れています。
冒頭でお話したように、東京に住んでよく聞くようになった、「福岡はミュージシャンにとっていい街だ」という言葉。以前、noteでも書いたように、自分の音楽人生の黎明期を過ごした福岡でのことは、僕の根っこの部分を作りました。けれどそれでもやはり当時の僕は高校生で、福岡の音楽シーンのメインストリームからは遠かったはず。
東京で暮らして8年が経った今、自分の生まれ育った場所だからこそ、もっと深くこの土地を知りたい、と思うようになりました。
(約2年前、実家に帰ったとき。実家の前で。)
まだまだ話せばたくさんの魅力がある街だと思うのですが、今僕が福岡に住みたいと思う理由は大きくこのふたつ。
インターネットの普及によって、東京と地方都市の違いがなくなってきた、と言われる現代ですが、やはり東京にはたくさんの人がいて、そのぶんたくさんの考え方があります。そして、物に関しても、情報に関しても、「東京にしかないもの」というのがほんの一部、存在している。だから、いくら福岡に惹かれようとも、今の僕は、この東京というステージでチャレンジしていきます。
この「福岡に住みたい」という願いはごく近い将来実現するものというわけではないけれど、今後の世の中の移り変わりによっては、ありえることだとも思っています。けれどもし、住むことが叶わなかったとしても、僕らにとってはライブをしに訪れたい街であり、大切な故郷であり、魅力的な街であることには変わりありません。
もしこの記事を読んでくれたみなさんが、興味を持ってくれたら嬉しいな。観光などで訪れる際は、僕にできる範囲であれば、おすすめの場所を教えますよー。
(僕らの2nd Album、『YEARS』は故郷、福岡を思って作ったアルバム)
ヘッダー撮影:野本敬大