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現代人と不安

 現代において、将来の不安であったり人生設計を目論む機会が多い。旧石器時代においては、食料の確保、暮らしの維持について考えればよかったのに対し、現代人はサラリーマンとしてのキャリアや将来の生活費の心配、急速な時代の変化への不安など数多の不安を対処しなければならない。身体的機能はほとんど変わっていないが故に、脳は適応できていない。加えて、食事、運動という面においても現代人は旧石器時代とはかけ離れている。結果、ホルモンバランスにエラーが起こり、不安に襲われる。不安は臓器や血管に炎症を起こし、死に向かう。
 芥川はぼんやりとした不安を感じ…という遺書を残し、自死した。ある程度脳味噌がある人は、あらゆる選択に対し色々と考える。こっちがいいとか、高いとか安いとか、見栄えがどうとか。考えること自体は、自然である。只、多すぎる。キリがない。全て、対処できるという思考を捨てなければぼんやりとした不安とともに生きることになる。
 

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