久々にバンドでスタジオに入った、というだけの話
何年かぶりにスタジオに入った。
学生時代に一緒にバンドをやっていたメンバーと久しぶりに会って、食事したのが7月の初頭で、そこで色々と話しているうちに、結局音楽の話してる時が一番楽しいという結論になり、バンドやりたいねー、みたいな空気になったので、誰が言い出した訳でもなく、じゃあ久しぶりにみんなでスタジオ入ってバンドで音出してみよう、という話になった。
1人1曲やりたい曲を出してそれをやるということになり、最終的に、
エルレガーデンが2曲、
9mm parabellum bulletが1曲、
ヨルシカが1曲、
昔バンドでやっていたオリジナル曲が一曲、
の計5曲となった。
個人の練習期間は1ヶ月で、
バンドスコアを人数分コピーして配り、サブスクで曲を探してプレイリストに入れて、何回も繰り返し聴きながら、この記号なんだっけとか言いながらスコアと格闘し、空いた時間にギターの練習をする日々。
ほんとに学生の時に戻ったような感覚だった。
違うことといえば、曲を繰り返し聴く手段がCDやMDからサブスクリプションに変わったぐらいで、控えめに言ってもめちゃくちゃ充実していた。何かに熱中していた時代が自分にも確かにあったんだなと思って、なんだか泣きそうになってしまった。
涙で楽譜が見えなくて曲覚えられませんでした、ではさすがにみんなに悪いのでなんとか拙いながらも、全曲ある程度通しで弾けるまで練習して、いざスタジオ入り当日となった。
スタジオの前で待ち合わせして、全員揃ってから受付でマイクを借りて、堅牢な二重の防音扉をくぐって、約10畳ほどのスタジオに入った。
中に入るとギターアンプが2台、ベースアンプが1台、ドラムセットが1対置いてある。
その2台のギターアンプを見て、貸しスタジオなのだからあって当然なのに、完全に舞い上がってる口調で、
マーシャルあるやん!!
ローランドJCやん!!
と絶叫していた。
相当にイタイ人になっていたと自分でも思うが、完全にテンション上がりきっていたので致し方ない。そのテンションのまま無造作に置いてあった備え付けの扇風機を抱えて、暑いからこれはドラム専用やな!っと小走りでドラムセットに駆け寄る様は、シンプルに気持ち悪い、の一言であったろう。ドラムの子にはただただ真摯に謝りたい。
気持ち悪いテンションで他のメンバーを若干ひかせながらも、いよいよ久しぶりのバンドの音合わせ開始である。
結論から言えば、めちゃくちゃ楽しかったし、個人的には思ってたよりちゃんと演奏出来たと思う。最初こそ舞い上がりはしたものの、ドラムの音も周りの音も良く聞けてたし、悪くなかったんじゃないかなー、と。
他のメンバーの感想は聞いてないのでなんとも言えないけど、みんな楽しいと言っていたし。
たった2時間だったし、私以外はみんな家庭があるので、その後飲みに行く訳でもなく、即解散だったけど、なんだかんだみんな楽しかったのだろう。またやろう、ということになり年末に2回目が開催される予定である。
5曲で2時間はさすがに少し時間を持て余したので、曲数を増やすことになりそうだが、誰かがKing Gnuやりたい、と言っていたのでやることになりそうだが、ヴォーカルめちゃくちゃ大変なんじゃないの?大丈夫なの?
まあ、そういうのも含めて楽しいからなんでもありである。
生きることに意味も理由も不要だが、生きることに付随する艱難辛苦を耐えるためには意味も理由も大いに必要である。
あのバンドのあの曲もやりたいなーとか、機材買っちゃおうかなーとか、考えるだけで年末まではなんとか生きていけそうです。