遅疑逡巡
調べものをしていたら、遅疑逡巡という四字熟語が出てきた。逡巡という言葉は昔から好きで意味も知っていたが、四字熟語として逡巡という言葉が使われていることは、浅学故に先日初めて知った。
さて、この四字熟語が持つ意味を辞書で調べてみたところ、
(いつまでも疑って迷い、決断出来ずにためらうこと)
と、ある。
正直、こんなにも端的に自分のことを表現した四字熟語があるのか、と驚いたと同時になんだか嬉しくなってしまった。
遅疑逡巡、遅疑逡巡と忘れないように何度か呟いているうちに、これは自分にとって大事な言葉になるなぁと感じた。
自分が自分自身に対して一番恥じていること、一番後悔していること、一番認めたくないこと、一番改めたいこと、それゆえに一番自分の本質に近いと感じていること。
その全てがこの言葉に集約されている。
自分自身を表現するのにこれほどまで適切な四文字があることになんだか感動した。
言葉の偉大さ、凄み。
そして、そういう言葉を紡いできた人間の叡智。
この言葉を知る前と後で自分自身の本質や性根が変わるわけではないし、これから先もグズグズと思い悩み、決断出来ずに何もせず、他人を羨む人生が続くのだろうが、そういう自分の負の部分も過去の人たちはとっくに折り込み済みで、あまつさえ四字熟語にまでして後世に残してくれたわけである。
ならば私の使命はひとつ。
この言葉を胸に秘めながら適切な場面で使用し、後世に繋いでいくことである。
今日は休みで朝から買い物に行こうと思っていたのだけれど、あいにく雨が降っていたので濡れるのも嫌だし、止んでから行こうかと悩んでいたら、その日は夜まで雨が止まず休日を棒に振ってしまった。
まさに、遅疑逡巡、な一日でありました。
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