zoomで勉強会

一昨日は、アグリテック系と言うか純粋に農業情報系のスタートアップを立ち上げたの20代の方とzoomで、彼のサービスについていろいろ紹介してもらいました。

立ち上げる前から面識はあるのですが、現場からの情報加工と、JAや農家の履歴システムを提供するビジネスに取り組んで、中々難しいところがだんだん整ってきたので期待しています。

実は、地方自治体や農協や個店レベルでDX的なシステムを構築しようとするとちょうどいいものが無いのです。大手ITベンダーさんだと高すぎ、SNS利用の代理店系でも、そのレベルでその価格って感じになります。

個人であれば、自分でSNSやメールで作ってもできるような事をセキュリティとかデータ収集とか追加する為に業者さんに頼むとちょうどいいものができない。

小さなお葬式じゃないけど、小さなDXを提供してくれるところはほとんどありません。発注側にも受注側にもノウハウの蓄積が無いからです。

でもでも、ネット広告にも訪問でもその分野の宣伝営業は、地方でも急に増えています。

彼の会社は、県レベルのシステムの受注を大手ベンダーよりも遥かに安く遥かにUIに優れた仕組みを作っています。

でも、メインは農業技術を誰にでも簡単に理解してもらうネット情報の提供です。

内容については、また本格稼働のリリース前なので今は控えておきます。

農業って作物の数と栽培方法の数だけ農法があって、産地と農家の数だけノウハウがあるのです。

だから、一子相伝的な伝承産業の域を出るのが難しい。農協で同じ講習やら研修会を受けても、人によってできる作物が違うのは当たり前ですよね。畑の条件も違います。

植物工場の品質は、一部の品目を除けば、そんな農家の集まりの農協出荷レベルにまだ追いついていません。

だから農業技術は、宮澤賢治の時代からそんなに進歩していないのです。

でもよく考えると、CO2とH2Oを光エネルギーで、食べ物に変えるだけなんですから、本来なら農法は一つに集約できる筈ですよね。

少なくとも、そう言う視点で、農業技術を伝えたらわかりやすいのでは無いかと今模索中なのです。

zoom勉強会とかYouTubeで農業技術を短時間の映像で伝えるには、必要な視点になります。

そんなのを作りたいところですね。

農業の勉強会動画の導入部分を考えています。

一話15分程度にまとめて、その後質疑応酬タイム30〜45分くらい60分を週一配信くらいのイメージ。

初回の内容は、全くの初心者にも、大ベテランにも、儲けている若手にも、ダメダメな若手にも伝わる内容にしたいのですけど、いきなり基礎的な話にすると飽きられる。

実はzoom勉強会って難しいところがあります。

会場に足を運んで聞く、講習会や勉強会なら、初めつまらなくても帰らずに我慢して聞いているうちに、なんとなく面白くなって来たり、理解できるようになって、終わる頃には90%くらいの無駄な話でも10%役に立てば、なぜか満足して帰ってもらう事が可能です。

聞く側も、せっかく来たのだからちゃんと聞こうという認識ができるし、質問もざっくり話せば演者に伝わります。

これがzoomだと、初めつまらないと退出してしまう。我慢して聞く事が可能な時間は15分くらい。それを過ぎると盛り上がらないまま終わります。

話す方も会場の雰囲気を察知して、受けているかそうでないか感じる事ができない。画面の顔をみんなチェックしながら話をする事はよほどリモート会議の達人でないと難しい。

企業内会議や商談なら、目的が明確になっているので、それでも我慢して質問がありますが、ちょっと緩い目的のウェビナーなどだと、講師が有名人か、話上手でないと聞く方は辛いからです。

これを素人が動画で説明するような勉強会を試みるという事は、実はハードルが高い。

まず、時間を区切る。質問が出やすくする。話の内容のテーマを絞って多数に共通する部分を増やす。

など工夫が必要です。

初回テーマは、農産物は何故うまくできる人とできない人がいるのか?何故うまくできる時とできない時があるのか?

そして、毎回、誰でも上手く作るための考え方の話にしようと思っています。

先日、zoomで若手農家と一緒に雑談的勉強会と言うか、昼間の園地での巡回の振り返りをしました。私が撮った動画のファイルが大きすぎたのかちゃんとzoomで再生できなかったので、雑談的な時間になりました。

ちょっと遅れて参加したS君に、彼は最近品質も収量の成績も伸ばしているという事で、栽培の秘訣を聞くことになりました。

S君曰く、

毎年同じような事をだだやっているだけなんです。でも少しずつ良くなるようにやっていくとだんだん良くなってきた。云々。

この話、当地で一番上手な得農家の先輩からも同じ事を以前聞きました。

焦っちゃうとダメ、少しずつ良くしていく、当たり前のことを繰り返して、云々。

そう言えば、イチロー名言集にもありました。

特別な事をする為に特別な事をするのではなく、普段と同じ事を確実にこなす事が大事。それを繰り返していると特別な事もできるようになる。云々。

成功している人はみんな同じような事をして、誰もができないところにたどり着きます。

でもうまくいかない人は、人と違った事や画期的な手法を模索する場合が多い。上手い人は、人と違った能力や環境があると思ってしまいます。

でも、先の先輩農家の名人はこんな事も言ってました。

毎年少しずつ失敗しないと技術はあがらない。少しずつ新しいチャレンジしていないと作物のことは良くわからない。ほんと何年やっていても入学あって卒業無しだよね。

毎年、毎日、同じ事をするのは実は難しい。

自分の体調も異なれば、天候や植物の生理状況も異なります。

それを同じように保つには、細やかな観察と微調整が必要なのです。

同じだけストレッチしても同じだけ体がほぐれるとは言えない。

同じだけ灌水しても植物が同じ状態に戻るとは限らない。

毎日、毎年同じ事を繰り返えすには、知識と努力が必要です。

まず、セオリーを知る事、モデルを見つける事、それに自身の行動や結果があっているかのモニタリングができる事。

誰もが同じように高品質、高収量を上げるには、セオリー、モデル、モニターが必要になります。

と思うのですけど、これをどう伝えるかはまた別のスキルが必要になります。

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