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農水省のコロナ対策事業の不備による損害賠償の裁判1

あらすじ

今日(2023年1月27日)は13:30より、高知地方裁判所で、原告 SOLA株式会社(以下私と言ったり、原告と言ったり、弊社といったり、小田々農園と言ったりするが同じ意味だと思ってほしい)、被告 国及び中土佐町 の審理があった。

かれこれ2年前、2020年、新型コロナで売り上げが落ちた農業者の中で、新たな事業に挑戦する前向きな農家を応援する目的の交付金制度を農水省が作った。
高収益作物次期作支援交付金という名のその制度に弊社も応募した。
その制度は、農水省が度々(ほぼ毎月)中身を見直し、当初10月だった受付が12月になり、その締切が12月25日必着というタイトな日程だった。

しかし、被告中土佐町は自らの事務処理能力が足りないので、締め切りに提出できないからと、私の申請を受け付けなかった。

そこで、農水省などに「制度自体がおかしいので変更して受け付けてほしい」と働きかけたが、拉致があかず、裁判に訴えることになった。
弊社としては、その交付金がないばかりに、数百万円の思わぬ出費である。
役人が起こした人災によるコロナの二次被害としか言いようがない。

もう裁判を始めて2年あまりになる。
第一審の高知地方裁判所では、私が忙しすぎるのもあり、裁判の日程を間違えたりして、2度ほど出席できない時があったためもあってか、敗訴してしまった。
私が多忙なので、弁護士を頼もうと思ったが、複数の弁護士には「勝てない」と断わられてしまった。
そして高松高等裁判所に控訴した。ここでも弁護士は雇えなかったので、本人訴訟だ。控訴状を全力で書き上げた。
追い詰められて土俵際まで来ていたが、裁判官が妙に真面目で熱心だったからか、
「第一審での審理が十分でない」と差戻しになった。

戻し審では今日が2日目か3日目だ。2−3ヶ月に一回ある。次は3月20日。

今双方が準備書面という自分の言い分が法律上どう言う位置づけかという意見などをまとめたものをやりとりしている。

国家賠償訴訟では、相手の違法行為を〇〇法のX X条違反だと、法的根拠をもって指摘しなければならない。今日裁判所から、原告の主張を整理したものが提示された。以下がそれだ。

3月10日ごろまでに裁判所の解釈が正しいかどうかを書面で提出しなければならない。

被告国及び中土佐町の違法行為一覧

違法行為一覧

1  被告国の違法行為
(1) 本件交付金の申請に係る必要書類の提出期限について、原告が必要書類を準備できないような短期間の期限を定めたこと
(交付金制度の実施要領を変更すべきであったにもかかわらず、実施要領を変更しなかったこと)

(2) 高知県の多くの農業委員会が農地法52条に規定された情報の提供等ができないのに、長年にわたりその状態を放置し、また、農地法58条に基づく指示をしなかったこと

(3) 本件交付金制度の事業実施主体として必要な能力を欠く 中土佐町地域農業再生協議会を事業実施主体として決定したこと
(遅くとも令和2年1.2月8日までに、原告からの本件交付金の申請は行政区域をまたぐ申請であることを知っていたにもかかわらず、これに対応できるはずの地方農政局等が対応しなかったこと)
(農林水産省の職員が、令和2年12月8日に、本件交付金の申請先である事業実施主体を問い合わせた原告に対し、事業実施主体を回答しなかったこと)

(4) 遅くとも令和2年12月8日までに、中土佐町が本件交付金制度に係る事務手続の周知を怠っていることを知ったにもかかわらず、何ら対策をしなかったこと)

(5) 農林水産省の職員が、原告からの行政不服審査の可否に関する問い合わせに対して、「行政不服審査は受付できない。」と回答したこと


2 被告中土佐町の違法行為
(1) 職員が、令和2年12月18日に原告が持参した農地の貸借契約書を見て確認したにもかかわらず、同月21日まで、原告に対し、本件交付金の申請においては、貸借契約書に記載された農地の面積は公的資料に基づくものである必要があることを説明しなかったこと
(2) 職員が、令和2年12月21日、原告に高収益作物次期作支援交付金に係る申請書及び取組計画書を提出させなかったこと
(3) 職員が、原告からの本件交付金の申請のうち、申請要件を満たすもののみ受理すべきであったにもかかわらず、受理しなかったこと
(4) 原告からの高収益作物次期作支援交付金の申請に関して、国から助言又はサポートを受けるべきであったにもかかわらず、これを怠ったこと
(本件交付金制度の事業実施主体としての必要な能力を欠くにもかかわらず、事業実施主体となったこと)
(5) 本件交付金制度の対象者に対して、広報誌を各戸に無償配布するなどして同制度の事務手続について周知を図るべきであったにもかかわらず、周知を図らなかったこと

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