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点火タイミングの設定方法 実践編

 前回は点火タイミングやその設定方法の概要を解説した。そして今回は具体的な設定方法を解説していこう。

 今回の作業は2003年のスポーツスター(XLH883)の点火システムを交換するというもの。スポーツスターはXL1200Sが特殊でシート下に点火モジュールが設置されるが、スタンダードな883などはビッグツイン同様にカムカバーに点火モジュールが設置される。

XLH883の純正点火モジュール

 画像中央の半導体の奥にローターカップと呼ばれる切り欠きのあるカップがカムシャフトの端に取り付けられており、その切り欠きが半導体を通過する時の信号を入力し、自身の持つマップにより点火するタイミングで出力をするという構造だ。この年式の純正モジュールはローターカップからの信号の他にバンクアングルセンサーからの信号を入力している。このバンクアングルセンサーからの入力が厄介なので、原因不明のエンジンストールなどの不調がある場合はこのセンサーを疑い、このセンサーを使わない社外の点火モジュールに交換するのは有効な手法だ。

 このモジュールの出力はコイル、タコメーターとVOES(バキュームスイッチ)だ。これは社外モジュールでもだいたい同じである。ビッグツインの場合はモジュールから出る電線をカムカバーを通しそのままダイレクトにコイルやVOESに繋ぐが、スポーツスターの場合は将来的なカムカバー脱着を容易にするため純正同様にフレーム下でコネクター結線をするべきだ。

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