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復帰プログラム 3

  1. 昨日の振り返り

夕方の薄明かりが廊下を包み込む中、私は再び廊下から教室を眺めていた。子どもたちの姿をじっと観察し、その表情や態度から授業に対する彼らの意識を感じ取ることができた。教室の空気は微妙に揺れ動き、誰がどのような気持ちでそこにいるのかが自然と見えてくる。今後もこうして、一人ひとりの小さな変化を見逃すことなく、適切なタイミングで手を差し伸べたいと心に決めていた。

  1. 巡視活動

最近の巡回では、子どもたちが私に対して挨拶をしたり、質問を投げかけたりする回数が増えていることに気づいた。それはまるで、彼らが少しずつ私に心を開き始め、気軽に話しかけるようになった証だと感じた。ある児童は、私が廊下を歩くと、教室へと急いで戻り、急に席についたりする。彼との間にまだ一抹の距離感があるのだろうが、その距離を少しずつ縮めることで、信頼関係を築いていくことができるはずだと、私は静かに確信していた。

授業によって態度が変わる児童もいる。特に苦手な科目では集中が切れがちだ。私は、その児童がどの部分でつまずいているのかをさらに詳しく探り、彼らにとって最も適切なサポート方法を見つけ出したいと考えていた。

  1. 授業に関する考察

ICTの活用は、これからの授業の鍵となる。教室での観察を重ねる中で、どのタイミングでICTを取り入れるのが最も効果的かを考えるようになった。特に、授業の始まりにインタラクティブな要素を取り入れることで、子どもたちの興味を引きつけることができると感じている。

また、授業の終わりには、その日学んだことや目指した目標を振り返ることで、学習の理解が深まる。図工の時間では、立体工作に取り組む子どもたちの様子を見ていたが、難易度はそれぞれ違う。自由に作らせる中で、創造性を伸ばしていくアプローチが大切だと改めて感じた。

  1. 先生方とのコミュニケーション

職員室では、同僚との会話が日々少しずつ変わってきた。以前は業務的な話題が中心だったが、最近では、地域の話やファッションのことなど、日常の些細な話題が交わされることが増えた。このような小さなやり取りの積み重ねが、今後の協力体制を強固にしていくのだろう。来週からの支援や資料準備についての依頼も受け、私は子どもたちの様子を見ながら、適切なサポートを考えていた。

  1. 主幹との懇談

主幹との懇談では、前の学校での思い出がよみがえった。当時の子どもたちがどのように成長していったのか、その一つひとつのエピソードが、私自身の教育観に深い影響を与えていることを改めて実感した。それを主幹に伝えながら、これからの指導方針について話し合いを進めた。

さらに、今いる町の教育現状についても意見を交わした。地域の特色や抱える課題を共有し、どのように連携を深めていくべきかを模索していた。地域との関係をより密接にし、子どもたちにとってよりよい環境を作り出すことが、私の新たな目標となった。

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