監督西山「うちの人生本にしてよ。」
「うちの人生本にしてよ」
この一言が、私の人生を変えた。
こう言ってきたのは、同級生西山夏実。
彼女は、高校生映像クリエーターとして、MVをたくさん作ってきた。
そして、病気を持っている。
起立性調節障害
簡単に言うと、血圧や脈拍に異常が生じ、朝起きられなかったり、午前中だけめまいや、吐き気に襲われる病気だ。
「うちの人生、本にしてよ」
彼女はひたすら言い続ける。
生まれて16年間の闘病生活や、葛藤を本にしてほしいと言うのだ。
当時の私達は、高校1年生。
コロナの緊急事態宣言がちょうど出た頃だった。明日からは、自粛期間が始まる。
正直、彼女の言葉は頭に入っていなかった。
意味がわからなかったのだ。
16歳で自伝を作るということが。
何言ってんだこいつは、という印象しかなかった。
そこで私の返事はというと、、、
うん!!!
ええでえ〜!!
それ、楽しそうやなあ!!!
ハッハッハッ!!!!
▶️次回 「ドッペルゲンガーひかる」