見出し画像

#783 全部大事にすることと、何もかも頑張ることは違う

おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、重い荷物を降ろして本当に大事なことに目を向けよう、オンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。

今週も一週間がスタートしました。
今週はずいぶん天気も良くて、気温もぐんぐん上がってくる感じですよね。
週末に私は、静岡県の浜松市内にある河津桜の名所の映えスポットに、夫と次女ちゃんとフクちゃんと遊びに行ってきまして、ピンクの河津桜と真っ黄色の菜の花畑と、春を全身で浴びて、春を体感してきました。
皆さんは、どんな春を体感をされていらっしゃるでしょうか?

#完璧じゃないけどはじめたい

今日は、Voicyさんのハッシュタグ企画にもとづいて放送させていただこうと思います。
今週のハッシュタグは『 #完璧じゃないけどはじめたい 』です。
今週の国際女性デーに向けて、企画されたハッシュタグなんですよね。
こちらのテーマを私も取り上げて放送させていただこうと思います。

ちなみに、「あ、もしかして?」と思われた方もいらっしゃるかもしれないですが、今週のタイトルコールは、今日の放送も踏まえて、国際女性デー版にしてみました。
もちろん、女性だけじゃなくて、あらゆる方に放送が共有できるといいなと思っています。

今日の放送は、『全部大事にすることと、何もかも頑張ることは違う』こんなタイトルをつけてみました。
どこから話していくかですが、私は今、社会人約20年目を迎えまして、ビジネスパーソンとしても20年。
この20年のいろんな歩みがあるのですが、この歩みの中で「これがジェンダーの問題ではないか?」と私なりに気づいたことがありますので、そんな話をさせていただこうと思います。

確かに存在する「見えない天秤」問題

何に気付いたかというと、「見えない天秤」というものが存在するんだなということに気付きました。
私の中にもあるし、割りと多くの人の中にもあるし、男女に関わらず、あらゆる人の中に「見えない天秤」があるんだなということを感じました。

どんな感じ方をしたかというと、まずキャリアの前半は、例えば、「仕事か家庭か?」とか「子どもか仕事か?」とか「自分か家族か?」もっと言うと、「自己実現か他者貢献か?」 もしくは、「頑張るのか頑張らないのか?」こういう見えない天秤が、多くの方の頭の中にあって、さらに見えない天秤が二者択一を迫ってくるんですよね。
「あなたはどっちを選びますか?」女性当事者じゃなくても、「この人はどっちを選ぶんだろう?」みたいな感じで、天秤にかけてどっちかを選ばなければいけないといった考えだとか機運を形成していたなと思います。
もちろん二者択一だということは、どっちかを選ぶということは、どっちかを手放すということで、例えば、「何よりも家族が大事です」と言いたい場合は、「仕事まで大事にするのは無理だよね」と自分も思うし、周りも思う。
このような見えない天秤が存在しているなと思いました。

そんな話をすると、「でも、今はもう育休制度も整っているし、働き方の選択肢も増えているし、それって昔の話ですよね?だって、現実に、物理的に仕事を辞める人が減っているじゃないですか?」と思うじゃないですか。
そうなんですよ。
この天秤のやっかいなことは、一見すると、制度も整ったし、「仕事か家庭か?」「辞める?残る?」みたいな選択肢は、ほぼ存在しなくなったなと思うのですが、ただ、目に見える形で見えにくくなっただけで、一人一人の頭の中には天秤が残っているんですよね。

ちなみに、今現在の私の頭の中にも天秤が残っていて、天秤があるという自覚があるので、天秤の影響を随分抑えることができていますが、やっぱり私の頭の中にも強固に天秤が残っているんですね。
どういうことかというと、例えば、仕事に集中したり、残業して没頭する時間があると、なんかちょっと罪悪感を感じてしまう。
あと例えば、仕事で疲れて余裕がない時にイライラしちゃうとか、周りに当たっちゃう。そうした時に仕事をしている自分を責めてしまう
ないですか?こういうの。
これはたぶん、天秤の影響じゃないかなと思うのですが、私がよく聞く言葉が、例えば、「私って結構熱中しちゃうタイプなんです。だから仕事に振れすぎちゃう自分が怖いので、意図してブレーキをかけてるんです。」こういう言葉を過去に何度も聞いてきましたけれども、これも私は見えない天秤の影響じゃないかなと思います。

ちなみに、こういう天秤って男性もありますか?
私は結構女性だけが抱える天秤だなと思っていまして、ここに今もって「ジェンダー平等」というメッセージが、大事なメッセージとしてみんなで共有していこうという機運が起こる背景にあるんじゃないかなと思います。
くれぐれも、天秤を持ってしまう・抱えてしまう・存在するということって、特定の誰かのせいではないんですよね。
男性が悪いとか、女性が悪いとか、特定の誰かのせいではなくて、これまで脈々と続いてきた社会構造だとか、その中で形成されてきた社会規範の中で、生まれて育って育まれてきているものじゃないかなと思います。
男女・年齢に関わらず、たぶん私たち一人一人の中に根付いていて、それを感じる強さというのは、個人差があったり、環境の違いがあるけれども、私は今、仕事でいろんなケースにかかわらせていただいても、見えない天秤は脈々と続いているなと思うわけです。

だからこそ、仕事・家庭・自分といったものは、天秤にかけなきゃいけないわけでもないし、どっちかを選ぶんだのなら、どっちかを手放さなきゃいけないというものではないので、一人一人が大事にしたいものを全部大事にしていい。全部大事にしよう。こんな思いを持っていいんじゃないかなと思って、発信もしてきました。

全部大事にすることと、何もかも頑張ることは違う

ただ、このメッセージは独り歩きしちゃうと注意点があるなと思っていて、それは何かというと、「全部大事にしていい」というのは、「何もかも頑張ることは違うんだよ」これとセットである必要があるなと思います。
誠実に頑張りたいという人ほど、「全部大事にする」=「一つ一つ手を抜かずに全部頑張ることだ」と思っちゃうケースがたくさんあると思うのですが、人間一人の体と時間で、あらゆるものを一人で完璧にやるのは、無理じゃないですか。
自分なりに納得を持ってやりたいということと、一人で頑張るということは全く別物ですよね。
全部大事にしたいからこそ、一人で頑張らないとか、完璧を求めすぎない
これが超大事だなと思っています。

私もはまった「完璧主義の罠」

私も「全部大事にしよう」と決めて、最初にはまったのが「完璧主義の罠」だったんですよね。
例えば、初めて出産して、初めて仕事に戻って、何を考えたかというと、「私は子どもを持って、さらに仕事もしている。仕事ができているのだから、子どもと家族のためにせめて食事ぐらいはちゃんとしなきゃ。仕事をしているからこそ、できる限り手作りでやらなきゃ。」
今、普通に考えると、ちょっとおかしくない?と私も思うのですが、当時はその考えを盲信して疑わなかったんですよね。
これがVoicyの過去放送では有名な「玉ねぎ事件」というやつなのですが、手作りすることが目的ではなくて、本当は「家族みんなが家の外でいろんなことを個々に頑張っているからこそ、食事ぐらいはみんなで笑って食べたいよね」これが目的だったはずなのに、「手作りして、ちゃんとしている自分」「手作りするからこそ、家族に愛を伝えられているであろう自分」みたいなことに手段が目的になっちゃって、本当に大事なことに目を向けられなくなってしまったというのが、俗に言う「玉ねぎ事件」なのですが、そんな事件の教訓を、『#268 「夕飯ラーメン」についてくる謎の罪悪感を手放す』とか、『#460 目的が手段になるケースの防止策~ハンバーグは手作りしない我が家』で語っていますので、こちらに興味のある方は、よかったら聴いてみてください。
小田木 手作り』で、検索画面にも出てきます。

大事にしたいことを大事にするために、荷物を一人で背負いすぎない

本題に戻ると、なので、全部大事にすることと、何もかも頑張ることは違う。
これからの私たちに大事なのは、本当に大事なことに目を向けて、本当に大事なことを大事にするために、荷物を一人で背負いすぎないことが、いろんなものを大事にして歩き続ける上で、欠かせないスタンスなんじゃないかなと思います。

今日のハッシュタグは、『#完璧じゃないけどはじめたい』ですが、大事にしたいことを大事にしていくはじめの一歩は何かなというと、私は背負っているものに気付くということだと思います。
例えば、自分の中にある見えない天秤に気付くだとか、ついはまってしまう完璧主義とか正解主義、そういう心理傾向に気付く。
決して持っていることを否定するのではなくて、自分の傾向が把握できると、そういったものの自動発動を防ぐことができるということで、それがはじめの一歩になるんじゃないかなと思っています。

ということで、今日のメッセージは「全部大事にすることと、何もかも頑張ることは違う」私たちが自分のために、そして私たちの大事な誰かのために、そんな思いを持っていけたらいいなと思っています。

VOICYさんのキャンペーンページで放送紹介いただきました♪

今週のVoicyさんの国際女性デーにあわせた『#完璧じゃないけどはじめたい
』ハッシュタグキャンペーンが、特設サイトになっているんですよね。
すごいかわいいミモザのデザインで、このページそのものがジェンダーレスだなと感じたのですが、『#完璧じゃないけどはじめたい』というハッシュタグに込めたVoicyさんの思いですとか、いろんな立場の方と一緒に考えたいということで、私も好きで聴いているVoicyチャンネルの伊藤洋一さんの対談企画だとか、いろんな企画が設計されています。
ここになんと私の『#579 「女性活躍」という言葉の違和感の正体とは?』という過去放送も紹介していただいてまして、皆さん、よかったら『#完璧じゃないけどはじめたい』キャンペーン特設サイトもご覧いただければと思います。
私の企画は小さくリンクしていただいているので、「ウォーリーを探せ」感覚で探していただけるとうれしいです。

今日も最後までお聴きいただき、ありがとうございます。

それでは、今日も一日良い日にしましょう。

小田木朝子プロフィール

「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜
び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール育休スクラから出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
*育休スクラ公式HP|https://schoola.jp/
*Facebook|育休スクラ|https://www.facebook.com/schoola.jp
*Instagram|@odagitomoko|https://www.instagram.com/odagitomoko/
*Twitter|@odagitomoko|https://twitter.com/odagitomoko
*YouTube|小田木朝子の今日のワタシに効く両立サプリ*育休スクラ|