#573 「知ってる」と「できる」の間の溝をどう埋めるか
おはようございます。
仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び、小田木朝子です。
このチャンネルは、復職後の仕事が3倍楽しくなるオンラインスクール育休スクラより、仕事、キャリア、両立にちょっと役立つヒントを配信します。
今日はまた、両立サプリチャンネルの質問ボックスにいただいたご質問を取り上げたいと思います。
チャンネルのプロフィール紹介欄にリンクの貼ってある質問ボックスでして、お使いくださっている皆さん、本当にありがとうございます。
放送上、助かっています。
まゆゆさんの質問より
今日は、まゆゆさんからいただいたご質問です。
まゆゆさん、ありがとうございます。
【いつも楽しく聴いています。
キレキレな小田木さんが、デレデレになるフクちゃんの話も大好きです。
質問です。
最近、本からの学びにはまっており、週末の空き時間にビジネス書を読んでいるのですが、一人で読むだけでは、そのときはなるほどと思っても、しばらくすると、忘れることも多々あります。
小田木さんも、本をよく読まれていると思うのですが、ご自身で黙々と読むこと以外に、本からの学びを深めることをされていますか?
ぜひお聞きしたいです。】
というご質問です。
まず、フクちゃんの話を聴いていただき、めちゃくちゃうれしいです。
私的には、もっとしたいのですが、ワンコチャンネルじゃないしなと思って、かなりセーブしておりまして、あれも楽しいよと言っていただいて、本当に嬉しいです。
本題はそこではなくて、まゆゆさんの質問は、ビジネス書を読むのが好きで、よく読んでいる。読んだときは、なるほどと思うけれども、しばらくすると忘れることも多い。
本からの学びを深めるために、小田木さんがしていることはありますか?
こんな感じでいただきました。
いいですね。ビジネス書を楽しくて読んでいる。
私も同じ感覚で、おもしろいと純粋に思います。
読んだときは、「本当にそうだよね。なるほど。」と思うのですが、読んでしばらくたつと忘れちゃう。
全く同じです。
読書そのものが目的ならよいのですが、ビジネス書を読むというと、リアルの問題を解決したい、そのテーマについて何かを生かしたいと思うから読むわけなので、「暗記パンでもあればいいのに。」と思うことが、私も多々あります。
ただ、300ページの本で、さすがに食パンを300枚はしんどいなと思うのと、暗記したいわけじゃなくて、生かしたいんですよね。
読んだ内容を生かしたい。
そう思った時に、どんな工夫ができるかな?一緒に考えたいと思います。
ちなみに、昔、私が衝撃を受けたのは、一説によると、見ただけ、聞いただけ、読んだだけの知識って、定着度が5%みたいな数字が出ている調査も出ているらしくて、これを見た時にすごい衝撃を受けた記憶があります。
”知ってる”と”使える”の間にある距離
どこから考えていくか?ですが、まず、本を読んで、中身を知る、知っている状態になるのと、これが最終的に、”できる”とか”使える”になる、この間って、改めて考えてみると、すごい距離感があると思いませんか?
日本語は分かりますので、読めば、まず書いてあることを知ることはできるんですよね。
書いてあることを”できる”とか、何らかの形で”生かせる”、”使える”、こうなるまでにすごく距離感があって、この距離をどうやって埋めたらいいんだろう?と、私もすごく考えます。
この距離感のあいだに、もういくつかの階段があっていいはずじゃないか?と思って、私が今、考えているのは、”知りました”、”知ってます”と、”使える”の間に、本当は目に見えない2ステップがあって、それが何かをまず自覚するのが、スタートになったなと思っています。
自分の言葉で説明できる”理解できた状態”
”知っている”と”使える”の間にある、見えない二段は何かというと、まず一段目が、”理解する”というステップなんですよね。
”知っている”と”理解している”って、何が違うの?と思いますよね。
”知っている”は、日本語として読んだとか、見たとか、聞いたという状態が、「知りました。」「その話を聞いたことがあります。」こういう状態だと思います。
”理解できている”は、何で計るかというと、聞いたこと・知ったことを、自分の言葉で話せるか?
これがたぶん、”理解できた”という状態だと思うんですよね。
こういうことはありませんか?
例えば、本を一冊読んで、読み終えたと思って、パートナーから「何が書いてあるわけ?」「どういう内容だったわけ?」と突っ込まれても、「えっとねー…」と、説明できないと、知ってはいるけれども、理解はできてないという状態だと思うんですよね。
自分の経験に変換する
なので、自分の言葉で説明できる”理解できた状態”があって、さらにもう一段あるのが、”変換する”というステップだと思うんですよね。
何に変換するのかというと、自分の経験に変換する。
本に書いてあるのは、あくまで人の経験だったり、人の理論、体系だったりするので、これを自分の経験に照らし合わせると、どういうことかな?とか、過去に起こったことを、本に書いてある内容を当てはめて考えると、何が言えるんだろう?そこから自分は何が考えられるだろう?この辺が、全部まとめて”変換する”というステップなのかなと思います。
なので、まとめると、読んで知りましたという状態を、自分の言葉で説明できる”理解できた状態”にして、さらに、自分の経験に置き換えたり、自分なりの考えに深めたりという変換段階があって、たぶんそこまでいって初めて、次に”使える”、「具体的にやってみよう。」「これを試してみよう。」そういう段階にいけるのかなと思っています。
そういう意味では、”知ってる”と”使える”の間にある距離を埋める、見えないブロックを自覚することが、私は実はいろいろヒントになるんじゃないかなと思っています。
”理解する”や”変換する”を、具体的にどうやって実現するのか?というと、知ったことの出し入れになるのかなと思います。
頭の中に、読んで入れたことを、もう一回、口で話して出すとか、もしくは、何かに書き出すことで出す。
この出し入れの連続が、基本になるのかなと思いますが、本を読んだあと、誰かに話したくなるじゃないですか。誰かとシェアしたいとか、誰かのフィードバックを聞いてみたいと思うと思うので、これを利用して、例えば、パートナーに読んだ本について語るとか、語る内容も、学んだことを要約して語れば、たぶん”理解する”というステップになると思いますし、自分の経験に当てはめて言えることを話せば、次の”経験に変換する”ということをクリアしていることになるのかなと思います。
これは、一人だけだと難しいので、私もチームでは、仲間の力を使って、いろいろやっているのですが、例えば、本を読んで、「これって、自分だけじゃなくて、チームみんなで知っていたほうが、仕事にとってよくない?」と思うことがあれば、チーム全員で読むよりも、読んだ人が代表して、要約ファシリテーターになって、勉強会をやったりします。
先週も、私は入ってないのですが、チームのメンバーが、『ポチらせる文章術』を読んで、みんなで共有して、メールやイベントページの訴求力をあげようよと、勉強会をやってますので、すごいいいなって思いました。
あと、チームのメンバーに高力さんという方がいるのですが、高力さんのグラレコを描くのがとてもうまくて、読んだ本や社内のセミナーのグラレコを描いて、みんなにシェアしてくれるので、他者の要約で学び合うみたいなこともできるようになってたり。
あと、去年、私もやってみたのが、みんなで組織開発の勉強をしたいというときに、とても分厚い400ページの『組織開発の探求』という中原淳さんが書いた本があるのですが、さすがにみんなで一気に読むのは難しいので、私が代表して読んで、毎週のチーム定例ミーティングで、だいたい5分から10分を使って、20~30ページ分をパワポのスライドに簡単に要約して、チームでシェアしてワイワイ話すということを、半年ほど続けて、400ページ分の本をみんなでクリアして、かつ何が書いてあるか、要約がストックされている状態にしてみたりとか。
やっぱり本を読むだけだと生かせないので、何か工夫しようといろいろやってるなと思います。
学習は自分ひとりでやらない
ここまで話して改めて思うのは、本を読むのは一人でできるけれども、それ以降のプロセスは、一人でやらない方が圧倒的に楽だし、身になると思うんですよね。
読んだ本の内容を仲間に聞いてもらうだけで、それが自分のためにも仲間のためにもなると思いますし、一人だけで得られる知識は限りがあるので、仲間でシェアしあいながら学んでいく発想もそうだし、もっと言うと、一人が知っているよりもチームみんなで知ってた方が、仕事で生かしやすいよねという場合は、みんなでしちゃう。
一人だけで頑張らないという発想は、やっぱり学習も同じだなと思いました。
「学習は自分ひとりでやらない」ですよね。
”大変だけどやる”よりも、その方が断然”楽しくて続く”こういう発想でいいんじゃないかなと思います。
まゆゆさん、ご質問ありがとうございます。
一緒に工夫していきましょう。
”学パ”の高い仕組み
今日は、アナウンスタイムを追加させていただきたいと思います。
私たちが運営するオンラインスクール育休スクラに関する情報です。
今日のまゆゆさんのご質問に乗っからせていただくと、いろんなことを吸収して学んでいきたいときに、”知っている”というスタートを、いかに”使える”、”できる”に引き上げていくかは、めちゃくちゃ大事な観点だと思うんですよね。
そうなった時に、なぜオンラインスクールか?という理由も、やっぱりそこにあるなと思っていて、スクールなので体系立ったカリキュラムがあって、クラスがあって、同期がいる、先生もいる、仲間もいる。そういった中で、自分なりに深めながら他者の考えも聞きつつ、学び取っていく。これが、いわゆるスクールだと思うんですよね。
そう考えると、なぜ一方向の講義だけじゃないか?とか、なぜ動画でのインプットじゃないのか?とか、なぜ仲間が必要なのか?という話とつながるんじゃないかなと思います。
楽して上手に学ぶための仕組みって感じですよね。
個人の気合と根性ではなくて、仕組みと仲間の力を使って、上手に学習のパフォーマンスを上げていく。
よく”コスパ”っていうじゃないですか。
私はこれを”学パ”と言っていいんじゃないかな?と思うのですが、投じる時間や労力に対して、いかに”学パ”を上げていくか、忙しい私たちの最大の関心ごとではないかなと思います。
そんな”学パ”の高い学び方や仕組みや仕掛けに、もし関心のある方は、このオンラインスクール育休スクラが自分にとって良いオプションになるかな?と、ぜひ情報収集をしていただけたら嬉しいなと思います。
次は、7月6日水曜日の午前中に、オンラインでのスクール説明会を開催してますので、「それに興味があったんだよね」とか、「”学パ”の高い仕組みってどんなの?」とか、こういった関心をお持ちの方は、ぜひ遊びに来ていただけたら嬉しいです。
放送にリンクを貼っておきます。
ということで、今日はまゆゆさんにいただいた質問をもとに放送をお届けさせていただきました。
それでは、今日も一日良い日にしましょう。
小田木朝子プロフィール
「仕事が好きだし、楽しいと言い合える女性が増えることが喜び」小田木朝子(おだぎともこ)です。
このチャンネルは両立女性のためのオンラインスクール“育休スクラ”から出産後の変化を柔軟に乗り越え、仕事がもっと楽しくなる“知恵とヒント”を平日の毎朝配信しています。2回の育休を経て、現在人材育成・組織開発を行う株式会社NOKIOOの役員をしています。
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